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【オランダ】「持続可能な牛肉のためのラウンドテーブル」が牛肉流通の国際規格の草案発表

beef

オランダに本部を置く国際的な業界団体「持続可能な牛肉のためのラウンドテーブル」(GRSB)は、持続可能な牛肉食品に関する原則の草案を発表した。GRSBには世界の有数な牛肉食品関連企業・団体が多数参画。アメリカ、オーストラリアなどの牛肉生産者団体、米カーギルなど牛肉加工企業、マクドナルドやウォルマートなどの牛肉関連製品の小売企業、WWFなど国際機関が名を連ねる。今回発表された草案は、GRSBの参画企業が1年余りをかけて検討をし、外部専門家からのレビューを受けまとめあげられた。

今回作成の草案は、トリプルボトムラインを意識し、エコシステムへの影響、地域社会、牛の健康と福利、食品、効率と革新、5つの観点から記述。細かいな数値基準などはないが、生産、加工、流通、販売、消費のサプライチェーン全体において重視すべき原則が書かれている。草案は、参画企業・団体から意見を募り、最終的に今年中に採択される見通し。

持続可能な牛肉流通に関する取組は近年世界的に増えている。ベルギーに本部を置く持続可能農業推進団体の「持続可能な農業イニシアティブプラットフォーム」(SAI Platform)は、昨年末「持続可能な牛肉生産基準」を発表している。こちらは、牛肉の生産のみに焦点を当てているが、39項目に及ぶ細かい原則が定められた。マクドナルドやユニリーバなど牛肉の大手消費企業が参加しており、SAIの動きも業界から注目されている。GRSBとSAIの両方に加盟しているマクドナルドは、3年前から持続可能な調達へ大きくコミットすることを発表し、現在、パーム油、コーヒー、牛肉のCSR調達を推進している。

日本企業の中でGRSBもしくはSAIに加盟している企業はまだない。今回のような国際団体の自発的原則が日本市場での取引基準となる可能性はまだ高くはないが、欧米市場で事業を行う企業にとっては、基準の遵守を求められたり、海外のNGOから情報を開示を要求されることも出てくるだろう。問題にならないうちに、GRSBやSAIの原則のうち、自社でどこまで実行できているかをチェックしておく必要があるだろう。

【草案】Global Roundtable for Sustainable Beef Invites Public Comment on the Draft Principles & Criteria for Global Sustainable Beef

【団体サイト】The Global Roundtable for Sustainable Beef (GRSB)

【団体サイト】SAI Platform

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