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【アメリカ】通信サービス大手Sprint、温室効果ガスからプラスチックを製造する新技術を支援 2014/05/29 最新ニュース

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アメリカの大手通信サービスSprintは5月13日、AirCarbon™(エア・カーボン:石油の代わりに温室効果ガスから作られる、炭素を含まない新素材)を用いた新たなプラスチック製品を発表した。

この新素材AirCarbon™はiPhone5とiPhone5s用のスマートフォン・ケース(ピンク・黒色)に使用されており、Sprintのオンラインショップで5月末まで限定発売される。これにより、同社は世界で初めてエア・カーボンを用いた炭素未使用製品を販売した通信会社となる。

AirCarbon™は、カリフォルニアを拠点とするNewlight Technologies社によって製造された。2013年に「Most Innovative Company of the Year(その年の最も革新的な会社)」にも選ばれた同社は、空気と温室効果ガスをプラスチックに変換させる独自の二酸化炭素回収技術を保有しており、それによって製造されたプラスチックは石油から作られたものと同じ性能、耐久性を持つ。

この変換技術によって、農作業や水処理プラント、ごみ処理場、エネルギー施設などから排出されるメタンや二酸化炭素といった幅広い資源から高性能の熱可塑性プラスチックを合成することができる。これは様々な形に加工できるため、数多くの製品に応用可能だ。

Sprintの製品副部長David Owens氏は、「我々は、石油から作られるプラスチックの代替物として、温室効果ガスから作る新たなプラスチックの製造技術を世界に発表できることを嬉しく思う。このイノベーションは、環境配慮型製品の提供においてSprintがリーダーシップを発揮できることを示す良い例だ。」と語った。

AirCarbon™は「ゆりかごから墓場まで(全てのエネルギー投入から輸送、そして最終消費まで)」のカーボン・ネガティブ素材だと実証されている。「カーボン・ネガティブ」とは、エネルギー利用時の二酸化炭素排出量が、エネルギー源として使用された資源がそのライフサイクルにおいて吸収した二酸化炭素の量を上回っている状態のことを指す。

AirCarbon™が示しているのは、スマートフォン・ケースのような日用品も、環境問題を解決する一つの手段になりうる、という新たな枠組みだ。Newlight Technologies社の共同創立者兼CEOのMark Herrema氏は、「Newlightのミッションは、価格と性能の双方で競争に勝つことで、日用品レベルで石油産プラスチックを温室効果ガス産プラスチックに置き換えることだ。消費者としての私たちの選択が世界を変える力になりうる。私たちはSprintのような企業に感謝している。彼らは私たちに、『温室効果ガスを用いて環境的にも経済的にも利益を生み出すような製品をつくる』という創業のビジョンを気付かせる手助けをしてくれている。」と語る。

SprintはCSR分野でのグローバルリーダーとして知られており、Compass Intelligenceによって与えられる「最も環境に配慮した」携帯電話会社に贈られる賞を受賞するなど、マーケットに持続可能な選択をもたらす企業として高い評価を得ている。

同社は、AirCarbon™の活用により持続可能な経済の発展に大きな役割を果たすことができると考えており、そのために通信業界における主要な調達企業かつサプライヤーでもあるという自社の役割を最大限に活用しようとしている。

革新的なサステナブル技術を開発するベンチャー企業を巨大な調達ニーズを持つ大企業が支援することで、共に持続可能な製品づくりに取組むという同社らの取り組みは、とても理想的な連携の形だと言える。こうした取組は今後ますます増えていきそうだ。

【企業サイト】Sprint
【企業サイト】Newlight Technologies

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