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【アメリカ】コカ・コーラと世界自然保護基金が年次報告書を公表

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コカ・コーラと世界自然保護基金(World Wildlife Fund、以下WWF)は7月10日、両者がパートナーシップを締結してグローバルに取り組んでいる水資源保護、環境保全、自然保護などのサステナビリティ活動に関する年次報告書"Partnering to Protect Our Freshwater Resources: Annual Review 2013"を公表した。

コカ・コーラでグローバル・ウォーター・スチュワードシップ責任者を務めるGreg Koch氏は、「我々のパートナーシップ年次報告は、活動の進捗報告だけを目的としているわけではなく、我々が共同で行っている活動を発展・改善させるための記録でもある。活動報告書を作成することで活動の進捗状況を認識することができ、このパートナーシップの力が地球に利益をもたらしているという確信を強めている」と語る。

コカ・コーラとWWFが初めて水資源保護を目的に世界的パートナーシップを結んだのは2007年のことだ。2013年に両者は2020年まで契約を更新し、コカ・コーラのバリューチェーン全体により深く関わるために取り組みを拡大することを決めた。その中には、活動規模やインパクト拡大に向けた新たなパートナーの巻き込み、淡水資源をはじめとする天然資源の保全と保護に関する取り組みに対する産業界、政府、消費者からコミットメントを引き出すことなどが含まれる。

WWFのプライベートセクター・エンゲージメント副社長を務めるSuzanne Apple氏は、「農業の問題や天然資源不足、気候変動や淡水資源保護といった課題は単独では解決できないため、我々は政府、多国籍企業、学術研究機関、産業、市民社会といった、国境やセクターを越えた協力体制を構築している。今年の年次報告では、このようなグローバルなコラボレーションの実例に焦点を当てている」と述べた。

2020年までの目標に対する2013年時点での主な進捗状況は以下の通り。

世界11の主要地域における淡水河口湖の環境保全

アジア、アフリカ、南北アメリカなど世界11地域におけるプロジェクト。成功例としては、Mesoamerican Reef地域の農家と共同開発したより持続可能な農法が挙げられる。同地域ではこの活動により生産性の向上に加えて農薬の毒性が低減され、水と肥料の使用量も削減された。また、リオグランデ川およびリオブラボー川の国境を跨いだコラボレーションでは、川幅を狭くし洪水被害の拡大を及ぼすギョリュウやダンチクといった侵入生物種の減少に取り組んでいる。

コカ・コーラのバリューチェーン全体における環境パフォーマンスの向上

WWFとコカ・コーラは、農業、気候、パッケージング、水資源利用に関するパフォーマンス向上を目指している。コカ・コーラは2013年、11年連続で水資源利用の効率を向上させ、2010年のベースラインから約8%の改善に成功した。2010年比で25%の改善という目標に向け、順調に取り組みが進められている。

公的部門および民間部門における意思決定プロセスに自然保護の観点を組み入れる

持続可能な生産基準を世界規模で取り入れることで、環境に対してどのようなメリットが生まれるのかについて調査を行うプロジェクトを開始。公的部門および民間部門に対し、調達における意思決定の改善につながる方針の設定方法や、持続可能な商品の生産が社会にもたらす利益を消費者に伝える方法などの支援を目的としている。

世界規模の環境問題解決に向け、影響力の大きいパートナーの招集

2013年、WWFとコカ・コーラは同じ目標を持ったいくつかの団体や組織との連携を開始。また同年にストックホルムで開催されたWorld Water Weekに参加し、影響力の大きいステークホルダーを招集したうえで、パートナーシップについて学ぶ機会と、共通の目標に向けたエンゲージメントの機会を提供した。

Koch氏は、「食料と水への世界的需要が拡大するなか、ビジネス、地域社会、自然の相互利益を追求できるソリューションを求めなければならない。セクターを跨いだ共同活動が行われて初めて、持続可能なソリューションは実現される」と語った。

コカ・コーラとWWFのパートナーシップはグローバル企業とNGOの協働によるサステナビリティへの取り組みの好事例だ。同報告書では世界11地域における様々な自然資源保護に関する取り組みが写真とともに分かりやすくまとめられているので、興味がある方はぜひ見てみてほしい。

【年次報告書ダウンロード】Partnering to Protect Our Freshwater Resources: Annual Review 2013
【企業サイト】The Coca-Cola Company
【団体サイト】World Wildlife Fund

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