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【ランキング】RI社「2014 Global CSR RepTrak®:2014年 世界で最もCSRで評判の良い企業ランキング」 2015/01/06 体系的に学ぶ

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Forbes紙が毎年発表している企業ランキングの一つに、「2014 Global RepTrak® 100」があります。このランキングは消費者からの評判に特化したユニークなランキングで、消費者に対して良いイメージを持ってもらえているのかを測る上で世界的に多く参照されています。実際にランキングを算出しているのは、消費者からの評判に特化したリサーチ・コンサルティング企業、Reputation Institute社(通称RI社)。同社はデンマークのコペンハーゲンと米ニューヨークに本社を置くグローバル企業で、コカ・コーラやユニリーバなど世界的な消費財メーカーを多くクライアントに持っています。

「2014 Global RepTrak® 100」は7つの項目について消費者の評判を収集して各企業のスコアを計算しています。その7つの項目とは、Performance(業績)、Products/Services (商品・サービス)、Innovation(イノベーション)、Leadership(リーダーシップ)、Workplace(職場)、Governance(ガバナンス)、Citizenship(シチズンシップ)です。対象企業は、米国で60億米ドル以上もしくは米国以外で10億米ドル以上の売上がある上場企業のうち、母国で平均スコア以上の評判を持つ企業のみが対象。アンケートに回答したのは15ヶ国(オーストラリア、ブラジル、カナダ、中国、フランス、ドイツ、インド、イタリア、日本、メキシコ、ロシア、スペイン、韓国、イギリス、米国)の一般消費者55,000人で、対面インタビュー形式で情報収集がされました。

「2014 Global RepTrak® 100」は2014年4月に結果発表がされていますが、7項目のうちCSR・サステナビリティに関連する3項目(Workplace・Governance・Citizenship)のみのデータを抜粋して分析した「2014 Global CSR RepTrak®」が2014年12月に発表されました。

2014 Global CSR RepTrak®

1位 Google(米国)(IT)
2位 Microsoft(米国)(IT)
3位 Walt Disney(米国)(エンターテイメント)
4位 BMW(ドイツ)(自動車)
5位 Apple(米国)(IT)
6位 LEGO(デンマーク)(玩具)
7位 Volkswagen(ドイツ)(自動車)
8位 Intel(米国)(IT)
9位 Rolex(スイス)(精密機器)
10位 Daimler(ドイツ)(自動車)

目立つのは、米国のIT企業とドイツの自動車メーカーです。なかでも、1位から4位までのGoogle, Microsoft, Walt Disney, BMWは毎年上位4位まで不動の地位を占めており、安定のランクインです。10位までは全て欧米の会社が占めていますが、アンケート回答者が欧米企業のマーケットシェアが高い欧米各国に多いため、それ以外の企業がトップ10入りしづらいのかもしれません。11位以降までを見ていくと、欧米以外の企業も顔を出していきます。
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日本企業で最高位は11位のソニー、昨年は6位まで伸びましたが、2014年は大きく順位を落としました。13位のキヤノンはここ数年安定しています。一方、トヨタ自動車は2年連続で順位を大きく上げてきました。他のアジア企業では、韓国Samsung Electronicsが躍進しています。

「2014 Global RepTrak® 100」は、調査手法が消費者の主観的な評判という特性上、企業や製品に対するブランドイメージに大きく左右される部分が大きいと言えます。例えば、アジア太平洋地域の回答者に限定した「2014 Global CSR RepTrak® 100」ランキングのトップは高級時計メーカーRolexです。Rolex時計の持つ高いブランドイメージが企業の評判に大きく反映していると言えそうです。しかしながら、同ランキングを「ただの消費者の主観的なイメージ」として切り捨てるわけにはいかなさそうです。この調査を通じて見えてきたのは、評判の良い企業、すなわち評価スコアが高くなればなるほど、消費者から「ものを買いたい」「働きたい」「投資したい」といずれの点においても数値が上昇していくということです。人間は主観に基づき行動するという側面を持つ以上、このランキングの持つ「評判」は企業にとって大きな意味を持ちます。

「2014 Global RepTrak® 100」は、RI社の調査レポートですが、この調査手法を創りだしたのは、RI社の共同創業者でもあるCees van Riel氏。デンマークで権威のあるビジネススクールであるエラスムス大学Rotterdam School of Managementで教鞭をとるコーポレート・コミュニケーションの担当教授です。RI社は、Cees van Riel教授と、ニューヨーク大学スターンスクールやペンシルヴァニア大学ウォートンスクールで教えていたCharles Fombrun教授によって創業されましたが、今ではビジネス界からも経営陣として多数参画しており、力のあるコンサルティング企業となっています。

同レポートでは、グローバル規模で高い評判を獲得することはとても難易度の高いことであると総括しています。それは裏を返せば、海外での高い評判を獲得することは、グローバル競争に勝ち抜く上で大きな機会となることも示唆しています。調査の詳細については、「2014 Global CSR RepTrak®」からダウンロードできます。ぜひ御覧ください。

文:サステナビリティ研究所所長 夫馬賢治

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