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【マレーシア】EICC、マレーシアにおける強制労働の撲滅に向けて次なる取り組みを公表 2015/01/21 最新ニュース

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電子業界のグローバルサプライチェーンにおけるサステナビリティ向上に取り組む業界団体のEICC(Electronic Industry Citizenship Coalition)は1月7日、マレーシアにおける強制労働の撲滅に向けて監査を更に強化し、マレーシアの産業界および政府への関与を高めていくと発表した。

EICCは100社以上の大手電子機器・IT企業らにより構成される電子業界のCSR推進団体で、過去10年以上に渡って同業界のグローバルプライチェーンに関わる労働者の人権保護や地域福祉の向上に取り組んできた。EICCの掲げる行動規範”EICC Code of Conduct(電子業界行動規範)”では人身売買、強制労働を禁止しているものの、電子業界のグローバルサプライチェーンにおいてはこれらの問題が依然として未解決のまま存在しているのが現状だ。

マレーシア政府や産業界が直面している強制労働などの問題については国際NGOのVeritéが昨年の9月に公表したマレーシアの電子産業における外国人労働者の強制労働に関するレポートの中でも指摘されている。

マレーシアには電子業界を代表するグローバル企業が多く進出しており、サプライヤー工場ではネパールやインドネシアなど周辺国からの出稼ぎ労働者が多く働いているが、人材斡旋企業らによる賃金搾取や不当な労働条件管理などが問題となっていた。

今回、EICCはこれらの問題解決に向けて電子業界としてどのように積極的に取り組んでいるかをまとめた方針説明書を公表した。その主なポイントは下記の通りだ。

  • EICCの監査プロトコルが厳格に遵守されているかを確認するため、今後数週間に渡りマレーシアにて監査を実施している監査機関の調査を実施
  • 外国および米国政府、産業界、NGOやその他のステークホルダーとの継続的な協働
  • UN Guiding Principles on Business and Human Rights(ビジネスと人権に関する国連フレームワーク)と現状慣行とのギャップの特定に向けた特別委員会の設置

EICCの役員を務めるRob Lederer氏は「我々は労働者の権利保護に向けて業界一丸となり取り組みを進化させ続けている。その中にはCode of Conductの厳格化や監査要求の強化、労働者の採用や管理システムが抱える構造的な課題の評価・解決に向けた政府・市民社会グループへの働きかけなども含まれる」と語る。

2014年、EICCの会員企業らは労働者の権利の更なる保護に向けて2015年のCode of Conductの強化を決定した。これらの変更の中にはパスポートの保有も含む労働者の移動の自由の規制、「過度な手数料」の定義、外国人労働者が母国を離れる前の母国語での雇用契約に関する要件追加などに関するより具体的な記載が含まれており、2015年4月1日から実施される予定となっている。

EICCのVAP(Validated Audit Process)監査は、第三者監査機関がサプライヤーのEICC行動規範の遵守状況を監査し、リスクや改善機会を抽出するもので、EICCのCode of Conductの主たる構成要素として会員企業の透明性と公正な労働慣行へのコミットメントを証明する役割を果たしている。VAPプログラムは2009年のスタート以降既に数千の監査を完了しており、世界4,000以上の施設でリスク評価を実施、最初の包括的な調査報告も公表している。

EICCが公表した方針説明書の全文は下記から確認可能。

【レポートダウンロード】Working to Eradicate Forced Labor in the Electronics Supply Chain
【団体サイト】EICC

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