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【スペイン】EY財団、サステナブルな社会の実現には教育が不可欠

教育

スペインのインターネットメディアObjetivo Bienestarは、1月26日、コーポレートサステナビリティを通じて持続可能な惑星を実現していく企業を集めてセミナー「第2回 Encuentro Planeta Responsable」を開催した。Objetivo Bienestarは、当セミナーをイノベーションとコーポレートサステナビリティのための幅広いフォーラムとなることを目指しており、第2回となる今回は教育、希少資源マネジメント、健康の3つがテーマとなった。

セミナーを通じて特に焦点が集まったのは「教育」の必要性。EY財団の局長であるJavier Garilleti氏は、人口増加と地球規模でのミドルクラス層の出現によりますます地球資源が枯渇していく中、学校や家庭でのサステナビリティ教育が必要となると強調。教育によってサステナビリティへの意識を高め、サステナブルな社会の実現のために不可欠となるイノベーションと技術開発を担う人々を生み出していかなければいけないという考えだ。彼はさらに、学校外での継続学習を通じて常に新しい技術をキャッチアップしていくという教育の理想像と、社会全体のサステナビリティを実現していくため学校だけでなく企業もがその担い手となるための社会変革も提唱した。

スペインの大手複合事業会社であるFCC Servicios Ciudadanosのコーポレートサステナビリティ部門長José Manuel Velasco氏は、教育と訓練を分け、その中で教育の重要性を強調、教育によって他者に対する思いやりを持つ価値観の醸成が何よりも不可欠だという。スペインは8人に1人は大気汚染が原因で命を落としているというが、他者への関心がなくてはこのような問題に対処する価値観は醸成ができない。また、Velasco氏は、教育の提供者は、一義には親や教師となるが、マスメディアや有識者も担い手となるべきだと語り、さらに教育においては喜怒哀楽を交えた感情に訴える手法が有効となると提起した。FCC Servicios Ciudadanos社自身もユニークな取組をしている。同社では、従業員向けに「良い行動マニュアル」というものを開発・発行しており、その中では、朝の挨拶や信号待ちなど簡単な日常行為から、社会や環境のサステナビリティに寄与する方策が書かれている。

市民一人ひとりの意識改革は本質的だが時間のかかる試みでもある。コーポレートサステナビリティのフォーラムでは、企業の直接の事業と関連性の低い「教育」に対して関心が向けられることはあまり多くはなかった。サステナブル教育に対して企業がどのように貢献していけるのか、第3回のフォーラムの議論を期待したい。

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