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【ランキング】RobecoSAM、2015年度版のサステナビリティイヤーブックを発行 2015/02/10 体系的に学ぶ

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DJSI(Dow Jones Sustainability Indices:ダウ・ジョーンズ・サステナビリティ・インデックス)の格付を手がけていることでも有名なスイスのSRI格付機関、RobecoSAM社は1月19日、2015年度版のサステナビリティイヤーブック”The Sustainability Yearbook 2015”を公表しました。

同イヤーブックでは、2014年のサステナビリティ投資・格付を振り返り、各業界の格付トップ15%の企業に対してはゴールド、シルバー、ブロンズメダルが授与、業界トップの企業には”RobecoSAM Industry Leader”がそれぞれ授与されます。今年はゴールドメダルが69社に、シルバーメダルが54社に、ブロンズメダルが112社にそれぞれ授与されました。地域別に見てみると、受賞企業数およびゴールメダルの数ともにヨーロッパが最大でした。詳細は下記の通り。

  • ヨーロッパ:211社(うちゴールドメダル33社)
  • アジア・パシフィック:99社(うちゴールドメダル16社)
  • 北米:93社(うちゴールドメダル11社)
  • 新興国:54社(うちゴールドメダル9社)

RobecoSAM社は、大手上場企業のサステナビリティ評価を1999年から毎年続けており、最新のCorporate Sustainability Assessment(以下、CSA)には実に42カ国、 830企業が参加し、ESGパフォーマンスを報告しました。また、アセスメントへの参加企業数は毎年平均で7%ずつ順調に増加しており、評価対象となる全1,995企業の時価総額全体のうち、今年のCSA参加企業の時価総額は87%(ヨーロッパ:92%、北米:90%、アジア・パシフィック:88%、新興市場:61%)を占めており、非常に高いカバー率を誇ったといいます。

日本企業で受賞した企業は以下の19社です。

ゴールドメダル受賞

花王
コニカミノルタ
住友林業
ベネッセ
丸紅

シルバーメダル受賞

伊藤忠商事
日産自動車
リコー

ブロンズメダル受賞

旭硝子
イオン株式会社
積水化学工業株式会社
損保ジャパン日本興亜ホールディングス
TOTO
パナソニック
日立製作所
富士通
富士電機
富士フィルムホールディングス
LIXILグループ

RobecoSAM社のCEOを務めるMichael Baldinger氏は「まず、全てのイヤーブックメンバー、特に業界トップ企業、ゴールドメダリストを祝福したい。選出された企業は、財務的に重要なESG基準において秀でていた。サステナビリティイヤーブックは、サステナビリティの観点からどの企業の競争力が高いのかを投資家に示す指針となる。特に今年のイヤーブックは20年に渡る綿密なリサーチの集積だ。RobecoSAM社はこの20年でサステナビリティ投資の世界を形作ってきた」と語りました。

また、RobecoSAM社の執行委員会メンバーで、サステナビリティ投資研究所所長であるDaniel Wild氏は、「RobecoSAM社の年次CSAでは、税務戦略、イノベーション力、優秀な人材を魅了し続ける力、といったビジネスの核に影響を与える要素を基に評価を実施している。それらの要素は、競争力に影響し、ひいては長期的な財務実績として表れてくるものだ。ただ、その要素は時代と共に日々変化していくため、CSAを見直し発展させ続ける必要がある」と述べました。

また、今年のイヤーブックにおける主なトレンドとしては報告書の中で挙げられていました。

  • サステナビリティ課題への取り組み状況が改善された企業は昨年より0.4%増加
  • 最も大きく改善したのは商業サービス・用品業界(+9.73%)
  • コーポレート・ガバナンス指標が最も優れているのは北米
  • 経済面で最も改善された指標はサプライチェーン
  • 環境面で最も改善された指標は気候変動戦略
  • 社会面で最も改善された指標は従業員の定着

同社では毎年サステナビリティに関する重要なトピックを取り上げて、サステナビリティイヤーブックの中で紹介しています。同社が今年取り上げたトピックはこちらです。

  • 報告の再定義(サステナビリティ・ストーリーの戦略的コミュニケーションへの変換)
  • 理論から実践へ(サステナビリティの財務評価への融合)
  • 税務戦略(投資家にとってのサステナビリティリスク)

RobecoSAM社の20年に渡る貢献もあり、サステナビリティ投資という概念はより広く浸透し、企業と投資家の関係も変わりつつあります。一方で、投資家に対して情報を開示する企業側としては、財務・非財務情報開示の統合やサステナビリティ戦略と財務リターンとの結びつきなど未だに課題も多い、サステナビリティ投資の最新トレンドや各業界リーダーのベストプラクティスを知りたい方は、ぜひ下記イヤーブックを参考にしてください。

【レポートダウンロード】The Sustainability Yearbook 2015
【企業サイト】RobecoSAM

著者プロフィール

菊池尚人

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所研究員

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