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【国際】UN Women 、2020年までに100万人の女性雇用創出を宣言したUberとの提携を否定 2015/04/04 最新ニュース

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 世界各地で拡大を続ける米国サンフランシスコ発の配車サービスUberと、女性の地位向上を目指すUN Women(国連ウィメン)のやりとりが話題になっている。

 Uberは3月10日、男女平等を訴えた第4回世界女性会議「北京宣言」からの20周年を記念して、UN Womanと連携し、女性の雇用創出を目的とするパートナーシップを締結すると発表した。その中で、Uberは2020年までに同社の配車サービスのドライバーとして世界で100万人の女性雇用を実現すると宣言した。

 同社は同日、自社のウェブサイト上でUberのCEO、Travis Kalanick氏とUN Womenの事務局長を務めるPhumzile Mlambo-Ngcuka氏との共同声明を発表した。声明の内容は下記の通りだ。

「今日、我々は男女平等・女性の権利拡大を実現すべくパートナーシップを立ち上げた。2020年までに100万人の女性がUberで働けるよう、我々は長期的な事業を各地域で展開していく予定だ。UN Womenが掲げた経済自立援助という使命を果たすために、まず安全で公平な雇用機会の提供が必要だ。我々のパートナーシップによって、このような機会が世界中で増えれば幸いだ。今我々の今後の取り組みに注目してほしい。」

 しかし、このUberの発表から間もない3月23日、UN WomenのMlambo-Ngcuka氏は、スピーチの中でUberとのパートナーシップを否定したのだ。同氏は「UN WomenはUberと共に雇用創出に向けて協働するという提案を受け入れるつもりはない。どうか安心してほしい。」と語り、Uberの提案をはねつけた。

 Uberはそのサービスの便利さ、快適さから急激に利用者を増やし、世界展開を進めていたが、同時に米国の各地やインドなどではUberドライバーによる女性乗客への強姦事件などが相次いでおり、それらの問題に対する対応方法も含めた同社の事業運営やコーポレートガバナンスに対する批判的な声が多く挙がっていた。

 今回Uberが発表した女性の雇用創出キャンペーンはこうしたネガティブなイメージを払拭する取り組みの一環でもあったが、UN Womenに提携を拒否されたことで、同社は意図せずして更に辛酸をなめた形となる。

 UberはUN Womenとの提携に関わらず、引き続き2020年までに100万人の女性を雇用するというを掲げているが、同社がこの目標達成に向けてステークホルダーからの支援と信頼を得るためには、いかに女性に対して安全な職業機会を提供できるかという観点からサービス、事業運営の見直しをする必要がありそうだ。

 便利で快適な配車サービスを通じて、交通量削減やドライバー雇用創出など正のインパクトも生み出している同社だけに、どのようにこの問題に真摯に取り組み、信頼を回復していくのか、今後の対応に注目が集まる。

【リリース原文】UN WOMEN + UBER = A VISION FOR EQUALITY
【企業サイト】Uber
【団体サイト】UN Woman

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