スウェーデンのアパレル大手H&Mが運営するH&Mコンシャス財団は6月11日、ユニセフと共同で慈善活動のための新しい通貨「Unicoin(ユニコイン)」を発表した。ユニコインを通じて世界中の子供たちの早期教育を支援することが目的だ。
同プログラムの仕組みは簡単だ。子供たちが親の協力を得てユニコインのウェブサイトに自分の将来の夢を描いた絵の写真をアップロードすると、それがユニコインという仮想通貨に変わる。それぞれのユニコインはH&Mコンシャス財団によってノート1冊と鉛筆1本に交換され、ユニセフを通じて世界中の子供たちに寄付されるという仕組みだ。子供たちの夢が、他の子供たちの学習用品となり、新しい夢の実現を支援する。
H&Mコンシャス財団はこのユニコインキャンペーンにより早期幼児教育(ECD:Early Childhood Development)の重要性に対する意識を高めるとともに、子供たち自身もキャンペーンに参加し、貢献できる機会を提供する。
同財団によると、現在の脳科学では生後から8歳までの子供の幼児期は学習能力に大きな影響を与えることが分かっているが、現状では開発途上国にいる2億人以上もの5歳以下の子供たちが、貧困や不健康、栄養不足、不十分な保護などにより認知発達上の問題を抱えているという。
H&Mコンシャス財団で教育担当プロジェクト・マネジャを務めるCharlotte Brunnström氏は「どこに住んでいたとしても、全ての子どもには共通して持っているものがある。それは夢を見る力だ。子どもたちの絵を共有することで、さらに多くの子どもたちが潜在的な学習能力を最大限に伸ばし、よりよい自分の未来を築くための支援をすることができる」と語る。
同キャンペーンはHMCFとユニセフが2014年に開始した協働事業、Global Program for Educationの一環だ。2014年2月、HMCFはユニセフに3年間で930万米ドルの資金援助をすることを表明しており、この寄付金はユニセフを通じて73,600人分の早期幼児教育プログラムに活用された。
【参考サイト】Unicoin
【参照リリース】Unicoin - The first currency dedicated to good launched today
【団体サイト】UNICEF
【団体サイト】H&M Conscious Foundation
Sustainable Japanの特長
Sustainable Japanは、サステナビリティ・ESGに関する
様々な情報収集を効率化できる専門メディアです。
- 時価総額上位100社の96%が登録済
- 業界第一人者が編集長
- 7記事/日程度追加、合計11,000以上の記事を読める
- 重要ニュースをウェビナーで分かりやすく解説※1
さらに詳しく ログインする※1:重要ニュース解説ウェビナー「SJダイジェスト」。詳細はこちら