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【ベトナム】ベトナム政府、COP21にて緑の気候基金に100万米ドル拠出を表明

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 開発途上国の中にも、気候変動に対して自ら積極的に投資しようという動きが出てきている。ベトナムのグエン・タン・ズン首相は12月4日、パリで開催中の国連気候変動会議(COP21)の中で、緑の気候基金(Green Climate Fund、以下GCF)に100万米ドルの拠出を表明した。これにより、ベトナムは同ファンドへの出資に名乗りを上げた43か国の一つとなった。

 首相は「国連気候変動枠組条約(UNFCCC)や京都議定書に基づく義務を果たすため、更なる努力が求められる。ベトナムは2016年から2020年にかけてGCFに100万米ドルの貢献を果たす。」と語った。また、同国の資源には限りがあるが「ベトナムは今後も引き続き様々な地域における気候変動の対応のために国家レベルの戦略、プログラム、計画を具体的な方法で実践していく」と繰り返し伝えた。

 首相はIntended Nationally Determined Contribution(各国が自主的に定める約束草案)の中で、2030年までに何も対策をしなかった場合と比較して温室効果ガスを8%の削減することにコミットしたことに触れ、国際的な支援があれば25%削減にまで達するとした。ベトナムの本約束草案では海面上昇によるメコンデルタ地域の脅威を指摘しており、気候変動に対する地域レベルの強化策の必要性を述べている。

 GEFは初回の資金発動を2014年10月に実施しており、その額は昨年末までに100億米ドルにまで急増している。GCFは2015年から2018年の第一期間に引き続き貢献を果たしていく。

 気候変動への取り組みにかかる費用を誰が負担するのかについては、COP21でも最も活発に議論が繰り広げられているテーマだ。その利害関係においては先進国対途上国という構図がクローズアップされるが、その中でもベトナムに続き中南米のガイアナ共和国やアフリカコンゴ共和国が GCFにそれぞれ30万米ドルの拠出を表明するなど、途上国の中でも自ら費用を負担して貢献を果たそうとする国々が出てきている。

 気候変動による悪影響はインフラが未整備な途上国では切実な問題だ。そしてそれらの問題は貧困など他の課題とも深く結びついている。多くの国々から寄せられた資金が、優れた技術やインフラ整備に投資され、一日も早く効果的な対策が取られることを期待したい。

【参照リリース】Vietnam pledges $1 million to GCF at COP 21 
【団体サイト】Green Climate Fund

(※写真提供:Thoai / Shutterstock.com

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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