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【中国】銀行のCSRが進展、専門部署化進む。マイクロファイナンスにも活路

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 中国銀行業協会とPwC Chinaは1月24日、共同で中国における銀行のCSR状況をまとめた報告書「中国銀行家調査報告(2015)」を発表した。中国政府は第13次5ヵ年計画の中でも企業の社会的責任を深化させる考えを見せており、とりわけ中国経済にとって大きな影響を与える銀行セクターには注目が集まっている。今年の報告は全国区の大手行から市中銀行や外資系商業銀行まで116行を対象としている。内容からは出遅れていた銀行セクターのCSRがある程度進展している様子を伺うことができる。

 銀行におけるCSR担当部門としては、専門のCSR担当部署を設けている銀行が37.5%に留まる一方、49.9%の銀行は他部門との兼務部署として設置されており、ある程度銀行の中でCSR部署の立ち上げがなされてきていると言える。とりわけ大手・中堅銀行ではCSR部署の単独部門化が動きが大きい。中国の銀行は、四大国有商業銀行(中国工商銀行、中国銀行、中国建設銀行、中国農業銀行)、民営の株式制商業銀行12行、都市商業銀行、農村商業銀行の四つに分類される。CSR専門部署を設置している割合は、四大国有商業銀行で61.5%、株式制商業銀行で57.6%と比較的高い。また中国国内の外資系商業銀行の同割合も61.5%と同水準だ。一方で、小規模な都市商業銀行や農村商業銀行では30%台前半に留まっている。

 CSRに影響を与えている要素としては、銀行規模の大小を問わず「企業戦略目標」との意見が最も多かった。それ以外では、国有商業銀行では「政府の政策」と応える声が多い一方、外資系商業銀行では「社会の関心」と応える意見が二番目に多かった。CSRアクションのために金融事業として取り組んでいる内容としては、マイクロファイナンスを挙げる回答が50.3%と最も多く、次いでコミュニティ金融サービス15.4%、預金者保護12.4%となった。また、脱石炭金融やグリーン金融を挙げた数も10.8%にのぼった。CSRアクションのためにソーシャル領域で取り組んでいる内容としては、社会公益事業の支援が42.2%と最も多く、次いで従業員保護24.0%、貧困層支援15.1%、環境保護10.9%となった。

 現状の課題としては、「インセンティブ制度の欠如」(28.0%)、「業務効率が低い」(20.6%)、「イノベーション意識の欠如」(21.4%)を挙げる声が多かった。

 中国の銀行がCSR推進の背景として「企業戦略目標」を一番に挙げていることは注目に値する。ここからは中国の銀行がCSRと企業戦略を統合させようとしていると解釈もできるが、そもそも中国の銀行が企業戦略に何を掲げているかから判断しなければその姿勢のほどはわからない。中国経済は株式市場は低迷しつつも依然大都市圏の不動産は過熱気味だ。シャドーバンキング問題にも中国の銀行は大きく関与している。中国の持続可能な発展という壮大な試みに向けて中国の銀行が何を戦略と掲げていくか。CSRもそれに大きく左右されそうだ。

【参照URL】《中国银行家调查报告(2015)》如何履行社会责任?

 

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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