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【国際】化学世界大手3社、ケミカルリサイクル技術投資ファンドを共同設立。競合間連携進む

 化学世界大手米ダウ、蘭ライオンデルバセル、カナダのノバ・ケミカルズの3社は5月26日、ケミカルリサイクル技術開発や設備開発への投資ファンド「Closed Loop Circular Plastics Fund」を共同で設立した。ファンド規模は2,500万米ドル(約27億円)。米インパクト投資ファンド運用Closed Loop Partners(CLP)がファンドを運営する。

 同ファンドは、北米での廃プラスチック回収とケミカルリサイクルでのバリューチェーンを発展させることを目的とする。現在、企業や機関投資家からも出資を募っており、最終的には1億米ドル(約108億円)規模のファンドを目指す。また共同インベストメントや、デットでの調達も行う。また、ファンドでのリサイクル・インパクトは、ファンド運営期間を通じて5億ポンド(約2.3億kg)のプラスチック・リサイクルを目標として設定した。

 同ファンドの投資戦略では具体的に3つの投資分野を設定している。まず、ポリエチレンとポリプロピレンの回収、輸送、ロジスティクス、貯蓄に関するテクノロジーやインフラ分野。次に、食品グレードや医薬品グレード級の高品質の再生プラスチックを生産するための大規模な分別技術。そして、再生ポリエチレンと再生ポリプロピレンから最終製品を生産するための製造技術。これにより現状6%に留まっているプラスチック・リサイクルを引き上げに行く。北米だけで経済規模は、1,200億米ドル(約13兆円)にもなると見込む。

 ダウは最近、新興国でのプラスチック・リサイクル事業も拡大体制に入っている。ナイジェリアでは4月28日、ノルウェーのサーキュラーエコノミー・プラットフォーム大手エンパワーと協働し、ブロックチェーン技術を活用した廃プラスチックのトラッキング実証実験を開始。同プロジェクトには、ノルウェー開発協力庁も補助金を支給している。

 インドでは4月19日、現地の消費財大手Maricoと、現地のリサイクル大手Lucro Plastecycleと共同で、収縮フィルムの生産ラインに再生プラスチック原料を投入するパートナーシップを締結した。

【参照ページ】Closed Loop Partners Launches Multi-Million Dollar Circular Plastics Fund with Dow, LyondellBasell, & NOVA Chemicals to Accelerate Investment in Plastics Recycling Infrastructure
【参照ページ】Dow, Empower and the Norwegian Agency for Development Cooperation (NORAD) launch feasibility study to examine plastics circularity in Nigeria
【参照ページ】Dow, Lucro and Marico join forces to advance circular packaging solutions in India

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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