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【政府・レギュレーションの動向】企業年金のガバナンス(2) 2015/01/08 ESGコラム

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社会保障審議会企業年金部会(第 14 回)について

 2014年12月25日に、社会保障審議会企業年金部会(部会長:山崎 泰彦 神奈川県立保健福祉大学名誉教授 事務局:厚生労働省年金局企業年金国民年金基金課)の第14回会合が行われた。

 議事の中心は、「企業年金のガバナンスについて」であり、前回第 13 回部会での各委員から意見が示されたとともに、前回に引き続き、これまでの議論を踏まえつつ、また、 OECD 私的年金作業部会の企業年金のガバナンスに関するガイドライン等を参考にして、議論が進められた。

  • 権限・責任分担のあり方に関する論点では、基金型 DB および規約型 DB において、一定の整備がなされていること。運用委員会メンバーとして外部の専門家を活用すること
  • 監査のあり方(会計監査)に関する論点では、基金型 DB について、一般社団法人等と同様に外部の専門家による会計監査を促進していくことについてどう考えるか
  • 資産運用のあり方に関する論点では、厚生年金基金の資産運用ルールの見直しを参考にして、 DB のルールについて一定の見直しを行うこととしてはどうか
  • 加入者への情報開示のあり方に関する論点では、運用の基本方針の全文を開示するとともに、資産運用利回りを年に 1 回開示することを義務付けてはどうか等が議論された。

 今後、「 GPIF のガバナンスの在り方検討作業班」の検討状況と、特に基金型 DB の権限・責任の在り方に関する議論が、どの程度平仄を合わせるのか注目していきたい。

参考1:前回( 2014.12.15 開催の第 13 回部会)各委員からの意見

組織及び行為準則等に関する御意見

  • 複数事業主で取り組んでいる場合は、加入者への制度内容の周知などが不十分なことがある(半沢委員)
  • 基金型であれ規約型であれ単独企業であれば自社の労働条件を運営する仕組みとして相互牽制が働くためおかしなことは起こりにくいが、複数事業主の場合はチェックが働きにくいことを踏まえ、単独事業主の場合と複数事業主の場合で対応を分けてはどうか(臼杵委員、森戸委員)
  • 規約型と基金型のイコールフッティングも意識すべきではないか(森戸委員)
  • 規約型 DB にも企業型 DC にも労使協議の場の設置を担保する必要があるのではないか(半沢委員)
  • 運用を外部委託する場合、理事には運用の専門知識が必須というよりは、委託先による運用状況を適切に確認できる資質が重要ではないか(高崎委員)
  • 代議員以外の者が理事になるのは問題があるのではないか(平川委員)
  • 理事に求められる専門性を整理すべき(平川委員)

資産運用ルールに関する御意見

  • 運用基本方針は小規模なものであろうと作成すべき(平川委員)
  • 分散投資しにくい小規模なところまで規制する必要はないのではないか(臼杵委員)

加入者への情報開示に関する御意見

  • 内容を充実させるとともに、より分かりやすい情報開示を行うべきではないか(臼杵委員、高崎委員、半沢委員)
  • 事務局提案の形で運用利回りを開示することには賛成(高崎委員)

参考2:配布資料2「企業年金のガバナンスについて」の目次

1.企業年金のガバナンスに関するこれまでの議論の整理
1-1.企業年金のガバナンスに関する現状
1-2.企業年金のガバナンスに関する指摘及び論点の整理
2.企業年金のガバナンスに係る論点
2-1.組織・行為準則
①権限・責任分担のあり方
   ◎ 権限・責任分担のあり方に関する論点
②資産運用委員会のあり方
   ◎ 資産運用委員会のあり方に関する論点
③基金の理事の専門性のあり方
   ◎ 基金の理事の専門性のあり方に関する論点    
④柔軟で弾力的な給付設計を行う場合の対応
   ◎ 柔軟で弾力的な給付設計を行う場合の対応に関する論点
2-2.監査のあり方(会計監査)について
   ◎ 監査のあり方(会計監査)に関する論点
2-3.資産運用ルールのあり方
◎ 資産運用ルールのあり方に関する論点
2-4.加入者への情報開示のあり方
   ◎ 加入者への情報開示のあり方に関する論点

以上

【関連資料】 第14回社会保障審議会企業年金部会(2014.12.25 )

(QUICK ESG研究所)

執筆:菅原晴樹

編集・校正:松川

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