【国際】機関投資家ら、世界の証券取引所に対してESG情報開示ガイダンスの発行を要請 2015/11/04 ESG

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 PRI(国連責任投資原則)は10月15日、85以上の機関投資家および企業らが世界の証券取引所に対し、上場企業向けにESGに関する自主的な情報開示ガイダンスを発行するよう求める書簡を提出したと公表した。

 今回提出された書簡はPRIおよび国連グローバルコンパクトによる支援のもと、アリアンツ・グローバル・インベスターズの主導によりWFEの加盟取引所および持続可能な証券取引所イニシアチブ(SSE)の加盟取引所に対して送られたものだ。

 投資家の企業評価におけるESG情報の重要性は日に日に高まっているものの、現在世界64の主要な証券取引所が加盟している国際取引所連合(WFE)の中で、企業にESG関連情報の開示を求めるガイダンスを書面で発行している取引所は未だ25%にとどまっている。

 同書簡は全ての証券取引所がガイダンスを発行することを目指すもので、現在まだガイダンスを発行していない証券取引所については2016年末までの対応を求めている。また、ガイダンス発行支援の一環として、既にSSEは今年の9月に各証券取引所に対してモデルとなる自主的なESG情報開示ガイダンスの見本を提供している。(参考記事:【国際】SSE、世界の証券取引所向けにESG情報開示に関するガイダンス見本を公表

 アリアンツ・グローバル・インベスターズのシニアESGアナリスト Marissa Blankenship氏は「今回のキャンペーンでは85以上の資産家、運用会社、事業会社が我々の呼びかけに一斉に答えてくれた。企業と投資家をつなぐ重要な橋渡し役として、証券取引所は持続可能な資本市場の発展における原動力となる可能性を秘めている。WFE年次総会に先立ち、今回のキャンペーンは投資家が一貫した、比較可能なESG情報へアクセスできる必要性を再確認するためのものだ」と語る。

 今回証券取引所を対象に大々的な要請が行われている背景には、各証券取引所によってESG情報開示に関する取り組み状況や情報開示の範囲、内容の深さなどに差があり、結果として投資家による情報の比較、分析が困難になっているという現状がある。各国市場の状況に合わせつつも、異なる証券取引所間においても比較可能なESG情報開示の枠組みをどのように作り上げていくかも今後の課題の一つとなる。

【参照リリース】Investors and companies urge stock exchanges to enhance ESG disclosure
【団体サイト】PRI
【団体サイト】WFE
【団体サイト】SSE
【企業サイト】Allianz Global Investors

株式会社QUICK ESG研究所

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