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【イギリス】バークレイズ、10億ポンドのグリーンボンド投資を達成、さらに10億ポンドを追加投資へ 2015/12/10 ESG

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 英国金融大手のバークレイズは11月24日、グリーンボンドに10億ポンドを投資するという目標を達成し、さらに追加で10億ポンド投資すると発表した。これは世界最大規模のグリーンボンド投資となる。同社は昨年、2015年11月までに少なくとも10億ポンドを目標とし、流動性資産バッファー(金融機関が確保すべき一定レベルの資金の流動性のこと。リーマンショック後、英国FSAがシステミック・リスクへの対応として金融機関に流動性リスク管理を求めた)の一部としてグリーンボンドへの投資を実施すると発表していた。

 グリーンボンドとは、低炭素環境分野に投じられる資金調達を目的とした債券のことを指す。バークレイズ債券部門は欧州投資銀行(EIB)やドイツ復興金融公庫(KFW)などを発行体として様々な格付を含むポートフォリオに拡充した。2014年のグリーンボンド市場は365.9億米ドルであり、2015年の発行済債券は296.6億米ドルに達する。

 バークレイズは発行体およびNGOのClimate Bonds Initiative(気候債券イニシアチブ)との協働により、設定した投資ポートフォリオの環境・社会的側面での信用確立のためデューデリジェンスを実施した。グループ・ファイナンスのディレクターを務めるTushar Morzaria氏は「グリーンボンド市場において今回の投資は非常に強力な提案となり、再エネを含む環境プロジェクトの潜在的な後押しとなる。我々は急成長する同分野において早期参入者となったことを喜ばしく思うと同時に、投資を通じてこの分野を支え続けていくつもりだ」と語る。

 また、Climate Bonds InitiativeのCEO Sean Kidney氏は「破壊的な気候変動のリスクはコミットメントを必要としている。バークレイズはこのコミットメントとリターンを実現する投資活動が融合しうることを証明した。グリーンボンドの分野において、環境に良いことは投資としても良いになりうることを示したのだ」と語る。

 グリーンボンド市場は2010年の約40億米ドルから2014年にはその9倍に膨らんでいる一方、債券市場全体は90兆米ドルとされており、今後も拡大が見込まれている。今後、環境政策が世界的に展開されるにつれてグリーンボンドに関する法的枠組みも形成されることが予想されるが、商機ととらえた大手金融機関による参入は、こうした流れを後押しすることになる。

 日本でも各金融機関がグリーンボンドの発行もしくは投資を行っており、個人投資家向けにも販売されている。その点でグリーボンドはESG投資関連の金融商品としても比較的身近なものだ。今後、さらにグリーンボンド投資の裾野が広がることを期待したい。

【参照リリース】Barclays Reaches £1 Billion Green Bonds Target And Commits To A Further £1 Billion
【企業サイト】Barclays
【団体サイト】Climate Bonds Initiative 
【関連サイト】世界銀行「グリーンボンドとは?」

(※写真提供:pcruciatti / Shutterstock.com

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