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用語集

LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)

LEEDとは

 LEED(Leadership in Energy & Environmental Design)は、米国NGOの米国グリーンビルディング協会(USGBC)が開発し、GBCI(Green Business Certification Inc.)が運用している、環境に配慮した建築物に与えられる環境性の評価・認証システムです。住宅から商業ビルまで建築物の建設やデザイン、運用管理などあらゆるフェーズにおいて適用されます。LEED認証を受けた建築物は、水やエネルギーなどの資源の効率的な利用を実現し、温室効果ガス排出削減へ貢献していることが証明されます。

認証基準

 2013年11月にリリースされた最新版のLEED認証体系「LEED v4」では、LEED認証が目標する7つのジャンルを挙げています。

  • 気候変動
  • 健康
  • 生物多様性
  • 水資源
  • 材料・資源
  • コミュニティ
  • 経済

 このように、LEED認証は、環境面だけでなく、コミュニティや健康など幅広い目標を掲げています。その背景には、エネルギーコントロールやリサイクルに限らず、人の生活全般の改善を目指しているということがあります。

 認証を受けるには、まず認証を受けようとする建築物が、5つのタイプに分けられた認証システムのうちどれに該当するかを判断します。

  • LEED Building Design and Construction(BD+C):学校、小売、物流センター、病院、新築テナントビルなど
  • LEED for Interior Design and Construction (ID+C):商業インテリア、小売、宿泊施設など
  • LEED for Building Operations and Maintenance(O+M):学校、小売、データセンター、宿泊施設、物流センター及び既存建築物の運用維持管理
  • LEED for Neighborhood Development(LEED ND):近隣地域の開発計画、及び開発
  • LEED Homes:戸建住宅、中層住宅

 そして、それぞれで設けられているグリーンビルディングとしての必須条件(Prerequisite)を満たした上で選択項目(Credit)を選び、ポイントを得ることが必要です。取得ポイントにより、プラチナ、ゴールド、シルバー、認証と4段階の認証レベル分けがなされます。以下、LEED BD+CのカテゴリーにおけるLEED v4の例を紹介します。

LEE BD+C

BD+Cカテゴリー必須項目数選択項目数最大ポイント
統合的プロセス(IP)11
立地・交通(LT)816
敷地選定(SS)21010
水利用効率(WE)3411
エネルギー・空気環境(EA)4733
材料資源(MR)3913
室内環境(EQ)3916
設計革新性26
地域別優先事項(RP)14

 そしてポイントの合計で認証のレベルが以下のように分かれます。

  • プラチナ:80ポイント以上
  • ゴールド:60-79ポイント
  • シルバー:50-59ポイント
  • 認証:40-49ポイント

認証の効果

 LEED認証を受けた建築物は、エネルギーや水のコストを40%削減できる例もあり、特に企業は削減分のコストを新規事業や人材確保、オペレーションの拡大などに投資することができます。またリースレートも平均より約20%高くなっています。米国の例によると、税制や都市計画上の優遇措置を受けられることがあります。

 2008年から2012年にかけて、運用費削減が可能であることからグリーンビルディングを建設する企業が17%から30%に増加しています。また、LEED認証は世界各国で同一基準のもとで認められるため国ごとの厳格さの違いがありません。

最近の動向と課題

 2016年10月時点でLEED認証を受けた件数は、米国が27,252件で最も多く、次いでカナダが2,492件、インドが897件。このように米国外での認証取得も多く、取得案件総面積の約40%は海外でのものです。2015年のUSGBCの調査によると、米国で2015年中に予定されている非住居用の建築物のうち約40〜48%がグリーンビルディング。また戸建て住宅の建築を手掛ける企業の62%が、現在建設中の建物の15%以上がグリーンビルディングであると報告しています。実際の建築物の例としては、UCLA(University of California, Los Angeles:カルフォルニア大学ロサンゼルス校)、日本ではシティバンク銀行やスターバックスコーヒー、アクセンチュアなど、教育施設からオフィスや店舗まで幅広く認証を受けています。

 日本でも、2013年に一般社団法人グリーンビルディングジャパンが設立されて以来認証件数は増加傾向。現在は認証74、認証申請登録完了71件の合計145件となっています。認証カテゴリーでは、BD+Cが81件、ID+Cが54件、O&Mが10件です。認証取得済の案件での認証レベル毎の件数は、プラチナ11、ゴールド42、シルバー8、認証13。ゴールドが多いことがわかります。

参考文献・サイト

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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