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【国際】2018年版「BPエネルギー予測(Energy Outlook)」発行

 エネルギー世界大手英BPは2月20日、2018年版「BPエネルギー予測(BP Energy Outlook)」を発行した。「BPエネルギー予測」は毎年発行されており、今年は2040年までの世界のエネルギートレンドを見通した。同報告書は、国際エネルギー機関(IEA)の「世界エネルギー予測(World Energy Outlook)」とともに、エネルギー業界の現状と予測を知る報告書として幅広く活用されている。

 報告書によると、世界のGDP年平均成長率は今後2040年まで3.25%で、2040年には世界のGDPは現状の2倍以上となる見込み。GDP成長要因の一部は、人口増加で2040年には世界の人口は92億人にまで増える。しかしより大きな要因は経済成長によるもので今後25億人が低所得国から脱出し消費が旺盛になっていく。そのためGDP成長は80%以上発展途上国で発生する。一方、エネルギー需要は、省エネの推進により、過去25年間の増加年平均が2%だったのに対し、2040年までは1.3%にとどまる。


(出所)2018 BP Energy Outlook

石油

 石油の需要は、発展途上国の経済成長とともに増加するが、しばらくすると横ばいになると予測。2040年までの年平均増加率は0.5%。増加する供給を差支えるのは、序盤は米国のシェールオイルやサンドオイルだが、後半は市場シェア確保を狙う中東諸国の増産が牽引するとした。最大の石油需要は、自動車交通で、さらに航空機、船舶、トラックの需要も増加する。2040年に近づくにつれ、交通インフラの脱化石燃料の動きとともに需要成長は止まっていくが、一方で石油化学工業原料としての需要は伸び続ける。

天然ガス>/h3>

 二酸化炭素や大気汚染物質排出が比較的少ない天然ガスは、年平均1.6%の成長を見込んだ。さらに北米や中東での天然ガス増産による価格低下材料もあり、新興国でも石炭から天然ガスへのシフトが進むと見られている。供給面では米国生産量だけで世界の25%に達する見込み。

石炭

 石炭需要は成長が止まり横ばい。とりわけ中国とOECD加盟国での需要減が大きく、新興アジア国の需要増を補う。しかし中国が最大の石炭消費国であることは変わらず、2040年には中国だけで世界の40%を消費する見通し。

再生可能エネルギー

 最も伸長するのは再生可能エネルギーで、年平均7.5%で成長。2040年までに発電量は4倍に、新規電源開発では半数以上が再生可能エネルギーとなる。2020年半ばには再生可能ネルギー補助金はなくなるものの、発電コストが低下するため十分に他の電源に匹敵するようになる。最大の牽引者は中国で、OECD加盟国の合計新規設備容量を上回る。2030年までにはインドが新規電源開発料で世界第2位となる見通し。

原子力・水力

 原子力は年平均1.8%増加とし、昨年の見通し2.3%から大きく下がった。原子力電源開発のほとんどは中国によるもので、中国国内の原子力発電割合は2%から2040年には8%に増える。一方、EU諸国や米国では古い原子力発電の廃炉が進み、原子力発電量は大きく減少していく。

 水力発電の年平均成長率は1.3%。中国、中南米、アフリカでの導入が進む。

【参照ページ】Energy Outlook 2018
【レポート】BP Energy Outlook

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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