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【国際】GISR、サステナビリティ評価・調査市場の拡大に向けた4つの戦略を公表 2015/05/09 ESG

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 ESG調査・評価の透明性、利便性向上に取り組む国際イニシアチブのThe Global Initiative for Sustainability Ratings(以下GISR)は、4月2日、ESG指標の国際金融市場への統合を推進するためのプログラム、Center for Rating Excellence(以下CORE)プログラムを開始すると発表した。

 Global Sustainable Investment Allianceの調査によれば、2014年の世界のサステナビリティ投資市場は20兆米ドルへと到達した。この市場の成長を支えているのは、10,000以上の測定手法に基づき、50,000社以上の企業のサステナビリティ評価・格付を実施している100以上の評価・格付機関だ。

 一方で、こうした評価・調査主体の増加は投資家や企業がそれらを比較、検討する際の負担にもつながっているほか、評価の信頼性を担保するための客観的な仕組みに対する需要も高まってきている。こうした問題の解決に向けてスタートするのが、GISRのCOREプログラムだ。

 GISRのCOOを務めるMark Tulay氏は「ESG投資はここ十年ほどで急速に成長してきており、サステナビリティ評価・調査の市場も追随して成長している。我々は、この市場の規模は年間10億米ドル規模となると予想している」と述べた。さらに、「我々のCOREプログラムは投資家や企業らに対して透明性や明確さ、洞察をもたらし、道徳的に優れた価値創造の循環を産み出し、そこでの品質の高い評価は、ESG投資の成長を加速させるだろう。」と付け加えた。

 GISRは、COREプログラムにおいて下記4つの戦略方針を掲げている。

  • Framework(枠組み作り): COREプログラムの土台として、優れた評価を実現するためのGISRの原則および、透明性、厳格性、有用性を向上させるための認証プログラム含む枠組み作り
  • Hub(オンラインデータベースの構築): 投資家らが自身のニーズに最も適したESG評価・調査に基づいてよりより意思決定をできるようにするための、世界初となるESG評価製品が検索可能なオンラインデータベースの構築
  • Lab(研究開発): 新たな知を創造し、評価理論と実用性を高める最先端の研究・開発活動
  • Convenings(イベント): 評価者、投資家、企業やステークホルダーのベストプラクティスを共有、学習を促進するためのリアルまたはオンラインイベントの開催

 このCOREプログラムは、CDPやVigeoなどの代表的なESG評価・調査機関の協力を得て開発されたもので、CDPらの評価情報はオンラインデータベースに最初に掲載される予定だ。このデータベースにアクセスすることで、投資家や企業、消費者らは何百ものサステナビリティ評価製品を検索し、比較することが可能になる。

 CDP北米支部代表を務めるLance Pierce氏は「CDPはGISRの強力な支援者であり、透明性の向上にコミットしている。我々はHub(オンラインデータベース)の最初の参加者であることを嬉しく思う」と語った。さらに、「我々は、高品質で比較可能なESG評価、調査に関する情報を提供することは、資本市場におけるESG情報のさらなる活用、普及につながると考えており、他の評価機関に対してもこの重要なプロジェクトに貢献するよう促していく」と付け加えた。

 また、GISRは協働の一環として、企業や投資家らに対してステークホルダープログラムへの参加も呼びかけている。現在、物流大手のUPS、ドイツ銀行、パックス・ワールド・ファンド、ブルームバーグ、UBS、ウォルト・ディズニー・カンパニーらが参加しているとのことだ。

 GISRのMark Tulay氏が言う通り、サステナビリティ投資市場の拡大は、それに紐づくサステナビリティ評価・調査市場の拡大も意味する。しかし、投資市場の健全な成長を実現するためには、信頼性の高い評価市場の形成が不可欠だ。GISRのCOREはそのための大きな一歩となる。

【団体サイト】GISR Announces 4-Part Strategy to Expand Market for Sustainability Ratings and Research
【団体サイト】GISR CORE Program
【団体サイト】GISR

株式会社QUICK ESG研究所

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