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【イギリス】BP、年次総会で低炭素経済への移行に向けた株主提案を可決 2015/05/13 ESG

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 石油メジャー大手が、低炭素経済への移行に向けてついに大きな舵を切ることになる。4月16日、英国エネルギー大手のBPの株主らは同社の年次株主総会でResolution 25決議を可決した。この決議に対し、機関投資家らによる国際イニシアチブのCDPが声明を発表している。

 Resolution 25はBPに対して低炭素経済の実現に向けた事業の変革を促すための株主提案で、決議案の中には、温室効果ガス排出削減マネジメントによりCDPのパフォーマンスバンドでA評価を獲得すること、ポスト2035シナリオに向けたアセットポートフォリオのレジリエンス強化、低炭素エネルギーのR&Dや投資戦略策定などが含まれる。

 同決議は2011年12月に設立された”Aiming for A“と呼ばれる機関投資家らの連合により提案されたものだ。同連合は、英国の大手上場エネルギー企業10社らに対し、彼らがCDPのClimate Performance Leadership Index(CPLI)に継続的に選定されるよう、温室効果ガスマネジメントの改善を求めている。Aiming for AはBPのほかにもロイヤル・ダッチ・シェルなど大手エネルギー企業らに対して積極的な株主行動を展開している。

 今回のBPに対するResolution25は数多くの機関投資家の支持を受けており、その中には米国最大手公的年金基金のカルパース、アビバ・インベスターズ、シュローダー、ナティクシス・アセット・マネジメント、ロベコなどが含まれる。

 CDPで議長を務めるPaul Dickinson氏は今回の決議にあたり「今日は大きな転換点となる日だ。今回の決議の通過に向けたBPの経営陣と株主らによる一体となった取り組みは、前例のないものであった。これは、最も温室効果ガス排出量が多いFTSE100の大手企業の一社の態度の大きな変化を示している。それは、企業が気候変動に対応し、適応するためには大きなコミットメントが必要だという認識だ。5月に開催されるロイヤル・ダッチ・シェルの年次株主総会においても同様の成果が見られることを期待している」と語った。

 最近では世界的に化石燃料銘柄からの資金引揚げが一大ムーブメントとなっているが、一方でAiming for Aのように積極的な株主行動を通じて企業に対して変革を働きかける動きも活発化している。いずれの動きにも共通している背景は、投資家らが化石燃料エネルギー関連事業を展開している企業らの長期的な成長性を懸念しているという点だ。

 今回のBPによるResolution 25の可決は、大手機関投資家らによる積極的な株主行動がもたらした一つの大きな成果だといえる。ロイヤル・ダッチ・シェルの年次総会は5月19日で、こちらの行方にも注目が集まる。

【団体サイト】CDP
【企業サイト】BP

(※写真提供:Jeff Whyte / Shutterstock.com

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