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【国際】サステナリティクス、公益事業者向け投資リスクと機会をESGの観点から分析 2015/05/19 ESG

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 気候変動の原因となる温室効果ガスの主たる排出元セクターとして、電力・ガスなどの公益事業者に対する圧力は世界的に高まりつつある。そんな中、ESG格付大手のサステナリティクスは4月13日、公益事業者に向けたESG投資のリスクと機会について分析したレポート、”Utilities- The Great Transformation Begins“を公表した。

 同レポートは非上場企業も含む世界234の公益事業者に対する投資リスクと機会をESGの観点から分析したものだ。現在公益事業者らは再生可能エネルギーを活用した自家発電の広がりなどによる電気供給需要の低下など様々な構造的課題に直面しており、大規模な発電所から送電するといった従来型のビジネスモデルからの変革を迫られつつある。

 また、より持続可能な商品・サービスへの需要が高まっている現在では、公益事業者にとって気候変動やCO2規制、水不足、コミュニティとの関係といった様々なESG課題の経営上の優先度がますます高まってきている。

 こうした背景を踏まえ、サステナリティクスでは公益事業者にとって最も重要なESG上の課題に焦点を当て、詳細に分析を実施した。具体的には、地球全体の31%の温室効果ガス排出を担っている公益事業セクターは、温室効果ガスの排出規制強化などに大きく影響を受ける可能性があるほか、大規模なインフラ開発プロジェクトに対するコミュニティからの反発、太陽光発電の普及による既存電力需要の低下などだ。

 サステナリティクスでにてテーマリサーチのマネージング・ディレクターを務めるDr. Hendrik Garz氏は「先進国市場における公益事業者らの経営陣は業界全体が直面している課題を認識している一方で、新たな公益事業者らがどうあるべきかという点について、業界のリーダー間でコンセンサスが形成されていない。」と語った。さらに、同氏は「業界の変化はプレイヤーの競争力の劇的な影響を与える可能性があり、投資家は自身のポートフォリオがどのような状況にさらされるかについて理解するべきだ」と付け加えた。

 なお、サステナリティクスは、先進国市場において最も優れたパフォーマンスを出している企業としてイタリアのTerna社と、スペインのAcciona社を挙げている。

 気候変動に対する懸念の世界的な盛り上がりにより公益事業者には大きなビジネスモデル転換が迫られているが、そこにはリスクもあれば機会もある。興味がある方はぜひレポートを確認してみてほしい。

【レポートダウンロード】Utilities- The Great Transformation Begins
【参照リリース】New Sustainalytics’ Report Offers Insight into the ESG Investment Risks and Opportunities for the Utilities Sector
【企業サイト】Sustainalytics

株式会社QUICK ESG研究所

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