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【国際】インパクト投資市場は順調に拡大。GIIN、JPモルガン調査 2015/06/01 ESG

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 Global Impact Investment Network(GIIN)とJPモルガン・チェースは5月4日、2015年度のインパクト投資に関する年次報告書”Eye on the Horizon“を公表した。同報告書によると、2014年は運用機関、銀行、開発銀行、財団、年金基金など世界の大手146の投資家らは106億米ドルをインパクト投資にあてており、2015年はさらに16%増加する予定とのことだ。なお、現状は合計で600億米ドルがインパクト投資として運用されており、財務リターンと社会・環境へのインパクトの双方において期待通りもしくは期待以上の成果を上げているという。

 同報告書の発行は今年で5年目となり、世界のあらゆる業界、地域におけるインパクト投資の状況をまとめたものだ。投資家の種類や投資対象、投資規模、数などについての詳細な見解を提供し続けている。今年の報告書では、過去5年間の業界の変化や今後5年間の変化予測なども含まれている。報告書の主な内容は下記の通り。

資産配分

  • 回答者は合計600億米ドルをインパクト投資にあてており、そのうち35%が自己資本、65%が顧客の資産運用となっている。
  • 企業への直接投資は運用資産の大部分(74%)を占めており、間接投資(20%)より多い。
  • ハウジングアカウントがマイクロファイナンスやその他の金融サービスを含めて運用資産の27%を占めている。次いで10%はエネルギーに配分されており、ヘルスケアと食品および農業がそれぞれ5%ずつを占めている。
  • 資産配分はプライベート市場が牽引しており、民間債を通じて40%の資産、プライベートエクイティを通じて33%の資産が投資されている。(昨年度はそれぞれ44%、24%)
  • 投資家が最も投資を増やそうとしている地域はサブサハラアフリカであり、次いで東アジア・東南アジア、ラテンアメリカ、カリブ海があげられる。
  • 投資家が最も投資を増やそうとしているセクターは、エネルギー、食糧および農業、ヘルスケア。

パフォーマンスおよび投資

  • 回答者は彼らのポートフォリオはインパクト、財務的リターンの双方においてほぼ期待通りの成果を上げていると報告。
  • 98%の回答者が、社会・環境へのインパクトは期待通りか期待以上だったと回答。
  • 89%の回答者が、2014年は大きなリスクとなる出来事がなかったと回答。

インパクト測定

  • 回答者の99%が彼らの投資の社会・環境への影響を測定しており、大部分がIRISを利用している。
  • 回答者の65%が、財務パフォーマンスの改善および将来の投資のために、インパクト測定のビジネス価値がとても重要だと考えている。

 また、回答者らによる過去5年間のインパクト投資市場に対する見方としては、77%がインパクト測定の方法は改善されたとしているほか、67%は政府がより主体的な役割を担うようになってきているとし、64%が、起業家、投資家にとっての機会の質が改善されたとしている。

 今回の調査報告書からは、インパクト投資の裾野は確実に広がっており、財務リターン、社会・環境へのインパクトの双方においてポジティブな結果が生まれているという事実が分かる。レポートの詳細については下記からダウンロード可能。

【レポートダウンロード】Eye on the Horizon
【団体サイト】Global Impact Invest Network
【企業サイト】JPMorgan Chase & Co.

株式会社QUICK ESG研究所

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