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【国際】サステナビリティ評価の高いREITはリターンも大きい。ケンブリッジ調査 2015/07/14 ESG

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 サステナブル・ビルディング(持続可能な建築物)とREIT(不動産投資信託)の運用パフォーマンスには強い関連性が見られる。そんな興味深い研究結果がケンブリッジ大学から公表された。”The Financial Rewards of Sustainability: A Global Performance Study of Real the Estate Investment Trusts.“と題する同調査は、ケンブリッジ大学が低炭素経済を推進する国際Carbon War Roomから委託を受け、持続可能な不動産に関する国際ベンチマークのGRESB(グローバル不動産サステナビリティ・ベンチマーク)のデータに基づき作成したものだ。

 REITは不動産を投資対象とする投資信託で、複数人が資金を拠出することで不動産を所有し、利益を分配金として受け取ることができる人気の高い金融商品の一つだが、昨今では不動産の物件価値、収益性向上の一環として、エネルギー効率の向上や再生可能エネルギーの活用などサステナブル・ビルディングに対する注目が集まっている。

 今回の調査結果の主な内容は以下の4点にまとめられる。

  • GRESBデータでサステナビリティ評価が高いREITほど優れた財務パフォーマンスを上げており、ROA、ROEともに高くなっている。
  • ポートフォリオに含まれる不動産のサステナビリティ指標とREITの株価には強い関連性が見られる。
  • サステナビリティへの投資は運用パフォーマンスを向上、リスクとボラティリティの低下をもたらし、REIT投資家に利益を生み出すことが初めて示された。
  • REITにおけるサステナビリティパフォーマンスには未だ改善の余地が多くある。近年REITのサステナビリティ評価は向上しつつあるものの、2014年は100社中58社が中位の評価にとどまっており、更なる改善ポテンシャルを秘めている。

 Carbon War Roomの取締役会長を務めるJosé María Figueres氏は「今回の調査結果ではっきりと言えるのは、不動産業界においては賢明な経営者はサステナビリティへの投資を行っているということだ。今回の調査、環境に良いことはビジネスにも良く、持続可能な建築物はより高い収益を上げる、ということをたびたび証明してきたリーダーらの取り組みと業界への働きかけを後押しすることになる」と語る。

 今回の調査結果では、不動産業界においてもサステナビリティへの投資がリターンをもたらすということが示された。REITの運用パフォーマンスを通じて投資家サイドにもサステナビリティが価値を生むという認識が浸透すれば、不動産業界全体がさらなるサステナビリティ推進に取り組む強力なドライバーとなる。

【レポートダウンロード】The Financial Rewards of Sustainability: A Global Performance Study of Real the Estate Investment Trusts.
【参照リリース】Sustainable Buildings Pay off for Real Estate Investors
【団体サイト】GRESB

株式会社QUICK ESG研究所

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