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【イギリス】CDPら、化石燃料企業の気候変動リスク情報開示強化をFRCに要求 2015/07/29 ESG

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 気候変動関連の情報開示義務化などに取り組むCDP、CDSB(Climate Disclosure Standards Board)、Carbon Tracker Initiative、ClientEarthの4団体は6月25日、英国の化石燃料関連企業の中に法的義務である気候変動リスクに関する情報開示を怠っている企業があるとして、英国財務報告評議会(FRC)に対してそれらの企業が法令を確実に遵守するよう求める要望書を提出した。

 英国では、マテリアリティを重視して自社の成長や業績を左右する環境、社会リスクも含めた包括的な情報開示を行う戦略報告書の発行が義務化されている。CDPらは、化石燃料企業はこの法令に従い気候変動リスクへの対処に関する情報開示を行うべきだが、現状では該当企業の多くが明らかにその義務を十分に果たしていないと指摘している。

 要望書の中で、CDPらは化石燃料企業が直面している気候変動リスクは多大でありマテリアルな情報であることを改めて明言しており、法規制や政策の方向性、低炭素セクターの競争力向上は化石燃料関連企業らのキャッシュフローや既存のプロジェクトの経済的リターンにインパクトを及ぼす可能性が大きく、現状の投資意思決定に反映させる必要があるとしている。

 ClientEarthのDavid Cooke氏は「投資家らが自身の投資する会社についてより十分な情報に基づく意思決定ができるように、気候変動のリスク情報が開示されることは非常に重要だ。それらの情報なしでは、投資家らは目をつむったまま飛行しているようなものだ」と語った。

 また、Carbon Tracker の創設者兼事務局長を務めるMark Campanale氏は「化石燃料企業による思慮の欠如と気候変動リスクの情報非開示には唖然とさせられる。彼らはまるで気候変動目標が彼らのビジネスモデルに影響がないかのように振る舞い続けている。これは明らかに間違っており、それは株主にとって重要な問題だ。FRCは何を開示すべきかの十分なガイダンスを提供することからまず始めるべきだ」と語った。

 今回のCDPらによるFRCへの要望書提出に象徴されるように、昨今では化石燃料企業らが抱える気候変動リスクを投資上の大きなリスクだと考え、より質の高い情報開示を求める動きやそれらの企業から投資資金を引揚げる動きが高まっている。今後も投資家からの圧力は更に高まることが想定されており、化石燃料企業は事業上の大きな決断を迫られている。

【要望書ダウンロード】Climate change disclosures of companies in the oil and gas, and coal sectors – a letter to the Financial Reporting Council
【参照リリース】Fossil Fuel companies failing legal duty to report climate risk
【団体サイト】ClientEarth / Carbon Tracker Initiative / CDP / CDSB
【参考サイト】FRC

株式会社QUICK ESG研究所

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