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【国際】BRICS諸国、金融市場の規制強化が社会・環境への取り組みを後押し。WWF調査 2015/08/14 ESG

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 環境NGOのWWF(世界自然保護基金)が7月20日公表したBRICS諸国のサステナブルファイナンス規制に関する新たな報告書、”Financial Market Regulation for Sustainable Development in the BRICS Countries“によると、中国やブラジルなどのBRICS諸国では、環境・社会的責任に関わる取り組みの向上に向けた金融市場の規制強化が初期段階としては順調に機能していることが明らかとなった。

 また、同報告書ではこれらの国々がサステナビリティ課題の解決に向けて金融システムや金融機関が果たす役割の重要性を理解し、新たな規制フレームワークの適用に積極的に取り組んでいることにも言及している。

 同報告書は、環境・社会に関わる問題により債券などの金融商品がデフォルトに陥るリスク、ESR(Environmental and Social Risk)の評価に焦点を当て、BRICs諸国のESRを低減させるための規制導入動向について分析したものだ。ESRを回避するための規制は、環境・社会への負の影響の減少、長期投資の促進につながると期待されている。

 同報告書によると、BRICSの中でも中国とブラジルの取り組みは先行しており、インドと特にロシアは大きく出遅れているという。また、ESRの適用の動機も様々で、例えば中国では環境および社会の配慮に重きが置かれているのに対し、ブラジルではよりビジネスリスク管理に焦点が当てられているという。

 WWFの事務局長代理を務めるDeon Nel氏は「サステナビリティ課題の解決に向けた投資機運が世界的に高まる中、BRICS諸国がこの流れに乗ることは極めて重要だ。中国銀行業監督管理委員会が発行したグリーン・クレジット・ガイドラインや国内すべての銀行に対して環境・社会的な方針を設定することを義務づけるブラジル中央銀行による決議などは、BRICSの主要国が重要な一歩を踏み出し始めたことを示している」と語る。

 持続可能な発展に向けてBRICSの債券市場がもつ影響力は大きい。2012年時点で、BRICSの債券市場は13.8兆米ドルを超えており、これは西ヨーロッパあるいは北米の約3分の2に匹敵する規模となっている。また、BRICs諸国はグローバル規模におけるサステナブルファイナンスの推進に向けてNew Development Bank(新開発銀行)を設立するなど、多国間における取り組みにも積極的だ。

 同報告書では、こうした金融規制をさらに加速させるための提言も行っている。さらに詳しい内容に関心のある方は、下記から報告書をダウンロードしていただきたい。

【報告書ダウンロード】Financial Market Regulation for Sustainable Development in the BRICS Countries
【参照リリース】BRICS sustainable finance regulatory initiatives put under the microscope
【団体サイト】WWF

株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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