Sustainable Japan QUICK ESG研究所

【国際】CDP、化学業界大手18社の気候変動対応取り組み状況を格付 2015/08/26 ESG

shutterstock_271519421

 企業に対して気候変動対策の情報開示を求める機関投資家らによる国際イニシアチブのCDPは8月13日、炭素排出量が最も多い業界の一つ、化学業界の大手企業18社による低炭素社会の実現に向けた取り組み状況を格付した四半期レポート、”Back to the laboratory: are global chemical companies innovating for a low-carbon future?“を公表した。

 同レポートは企業業績に重大な影響を及ぼす可能性がある炭素排出関連の様々な基準を基に、合計の時価総額が約5,000億米ドル以上に及ぶ化学大手18社を格付したものだ。環境に配慮した製品開発やエネルギー効率強化、炭素排出規定への準備状況、水リスクなど6つの指標を基に、化学業界の中でどの会社が最も気候変動対応に取り組めているかを明らかにしている。現在、産業界は世界の温室効果ガスの32%以上を排出しているが、そのうち化学業界は約15%を占めており、業界全体として気候変動に大きな責任を負っている。

 レポートの中で1位に格付されたのはデュポンで、サプライチェーンの最適化以外の全領域でA、B評価を獲得した。また、オランダのDSM とアクゾノーベルが2位、3位と続いており、Carbon Regulation Readiness(炭素規制に対する準備状況)においてA評価を獲得したのはこの3社だけだった。

 ほか、ドイツのBASFとバイエルは5位、6位に位置しており、日本からは住友化学が4位、三菱化学が7位、旭化成が8位に格付されている。米国企業はデュポンを除くと格付は散らばっており、ダウケミカルが9位、アシュランドは18社中最下位に位置している。米国は5企業全てにおいてサプライチェーンの最適化の評価が低く、DとE+となった。また、CDPは2014年の調査に回答しなかった大企業としてオランダのライオンデルバセル・インダストリーズ、台湾の南亜プラスチック、台湾プラスチックなどの名前を挙げている。

 化学業界と言うと以前はサステナビリティと相反するイメージも強かったが、最近では今回1位に格付されたデュポンをはじめ、気候変動などサステナビリティを事業戦略に統合することで大きな事業転換を図る企業が増えてきている。産業界の炭素排出の多くを占める業界だけに、今後も業界全体としての取り組みが更に進むことを期待したい。レポートの詳細や格付基準などについては下記から確認可能。

【レポートダウンロード】Back to the laboratory: are global chemical companies innovating for a low-carbon future?
【参照リリース】Competitive opportunities exist for chemical companies that lead in preparation for a low carbon
【団体サイト】CDP

株式会社QUICK ESG研究所

Facebookコメント (0)

ページ上部へ戻る