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【コーポレート・ガバナンス】不正会計の東芝、「株価低迷続く」との回答が過半数(QUICK調査) 2015/09/02 ESGレポート

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 7月に発覚した東芝の不正会計事件は、氷山の一角なのか、原因の本質はどこにあったのか、そして東芝は復活できるのか。株式市場関係者やメディアの間で様々な意見が飛び交っている。

国内最大級の市場心理調査であるQUICK月次調査にて、8月4日~6日に株式市場を対象として実施した調査(証券会社および機関投資家の株式担当者165名が回答)で、東芝の不正会計問題に関して特別調査を行った。

 

要約

■東芝問題は氷山の一角か…市場全体には「影響しない」との回答が74%

■不正会計、東芝株への影響は「財務弱体化、株価低迷続く」との回答が過半数

東芝不正会計は氷山の一角か…「他社にも存在」との見方が多数

 東芝の不正会計問題では、歴代社長をはじめ、16人の取締役中、8人が引責辞任するという、前代未聞の大事件に発展してきた。当然、株式市場にも影響が及んでいる。今後、マーケット関係者の注目点としては、こうした不正会計事件が「東芝」という企業固有の問題なのか、それとも市場全体に何らかの形で波及するのか、という点である。

 東芝に限定された問題かどうかという質問に対して、「東芝固有の問題」と答えた人の回答比はわずか16%。一方で「他社にも存在するが数は限定的」の回答比が57%を占めた。また「少なからず存在する」も25%となり、程度の差こそあれ、東芝と同じことをしている企業があるという認識は多数となっている。

toshiba accounting scandal

 

 次に、不正会計を生んだ土壌はどこにあったのか。今回の不正会計問題について、責任が重いと思われるものを3つ選んでもらったところ、「社長経験者」が最も多い96%。次いで「財務部門」の64%、「監査法人」の60%、という結果が出ており、トップに責任があるとする見方が多い。こうした不正会計の防止策としては、「不正会計に対する罰則の強化」、「内部統制の強化」が有効とする声が多く聞かれた。

accounting scandal responsibility
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市場全体には「影響しない」が、東芝は「財務弱体化、株価低迷続く」

 また、マーケット関係者が気にしている不正会計問題が株式市場全体に及ぼす影響については、「個別企業の問題として市場全体には影響しない」が全体の74%を占めた。

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 一方、東芝の株価については、「財務が弱体化し株価低迷が長期化する」という答えが53%と過半数。「経営刷新が進み株価も上昇に向かう」が36%だった。

toshiba accounting scandal market effect

 

※QUICK月次調査とは

QUICKでは、株式・債券・外為の市場関係者に毎月アンケート調査を実施、QUICK月次調査として発表しています。株式・債券・外為とも、毎月同じ設問を設定することで「強気」「弱気」といった市場のセンチメントの変化を捉えます。同時に、タイムリーな話題を取り込んだスポット質問を設け、市場の注目点も探ります。QUICK月次調査のうち、株式は1994年4月、債券は1996年7月、外為は2011年9月に始まりました。調査対象は証券会社や銀行、機関投資家等の各部門の担当者です。調査結果の内容は日本経済新聞に掲載されることがあるほか、日本銀行や英イングランド銀行(BOE)、欧州中央銀行(ECB)などの各国中央銀行のレポートにも引用されています。
【関連サイト】 他のQUICK月次調査も掲載しているQUICK Money Worldはこちら

 

執筆: QUICK Money World

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