Sustainable Japan QUICK ESG研究所

【国際】大手化石燃料企業ら12社、COP21の気候変動目標を支持。CDP調査 2015/09/12 ESG

shutterstock_125829944

 企業に対して気候変動対策の情報開示を求める機関投資家らによる国際イニシアチブのCDPは9月2日、2,000以上の上場企業から国連気候変動パリ会議(COP21)の目標に関する情報を収集した結果、一般的な予想とは異なり、主要な化石燃料関連企業の多くが気温上昇を2℃以内に抑えるという原案に支持を表明していることが明らかになった。

 現在国連は気候変動に対処するための法的拘束力を伴う原案の調整を進めており、各国も目標達成に向けて削減案の提出を行っているが、その中で温室効果ガス排出の多くを担う化石燃料業界が目標を支持する姿勢を見せたことは、COP21の国際合意に向けた大きな追い風となりそうだ。

 今回CDPが送付した「自社の経営陣はIPCCのRCP2.6のようなシナリオに沿い、産業化以前からの気温上昇を2℃以内に抑えるという気候変動に関する政府間合意目標を支持するか」という質問に対し、世界中の温室効果ガス排出の26%を担っている大手エネルギー企業28社のうち「いいえ」と回答した企業は1社もなかった。
 
 温室効果ガス排出量が最も多いロシアのGazpromも含め、12社はこの質問に対して合意を支持すると回答した。また、8社は意見がないとし、残りの8社は無回答だった。これらの企業については気候変動に関する経営陣の立場が明確に示されていないか、COP21を戦略的に優先すべき課題だと捉えていないと考えられる。

 同質問に対し、エネルギー以外の企業は圧倒的大多数が合意への支持を表明している。805社は「はい」と答え、「いいえ」と答えたのは111社だけだった。また、1,075社は「意見がない」と回答し、無回答は331社だった。

 CDPによると、気候変動合意を支持している企業の多くは、経営陣が合意を支持する理由として彼らの技術革新を通じた市場のリーダーシップを挙げており、特に工業、一般消費財業界で顕著だという。また、金融業界は安定した投資環境と気候変動イニシアチブに対するファイナンスを促すという自身の役割を重視しており、事業成長や経済の安定性が、気候変動合意を支持する主たるドライバーとなっているとのことだ。

 12月のCOP21に向け、化石燃料企業をはじめとして世界中の企業のスタンスが確実に変化してきている。

【参照リリース】Industry comes off the fence and calls for global climate deal
【団体サイト】CDP

株式会社QUICK ESG研究所

Facebookコメント (0)

ページ上部へ戻る