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【スイス】チューリッヒ保険、プライベートエクイティの一部をインパクト投資へ 2015/10/19 ESG

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 保険・金融グローバル大手のチューリッヒ・インシュアランス・グループ(以下、チューリッヒ)は9月29日、同社のプライベートエクイティ投資の10%をインパクト投資に配分すると公表した。財務上のリターンだけではなく社会・環境面の成果も同時に追求する投資戦略を取っており、非財務指標を積極的に公表するプライベートエクイティファンドの運用者とともに投資を行う。2015年末までのインパクト投資総額は合計1億米ドルとなる見込みだ。

 この取り組みはチューリッヒが掲げる責任投資戦略の一環として行われるものだ。インパクト投資により低炭素社会の実現と環境配慮型技術の促進や地域のレジリエンス向上を目指す。目標の実現に向け、チューリッヒは環境・社会課題の解決に向けた直接的な投資戦略を持つプライベートエクイティファンドを探し、通常のデューデリジェンスを実施した上で投資を行う。

 チューリッヒで最高投資責任者のUrban Angehrn氏は「我々のビジョンは社会・環境投資についてその是非を含めて理解を深め、我々が投資する企業と資産が社会に好循環を与えるインパクトを持ち、リスクを回避したリターンを得るという未来にある。インパクト投資への配分により我々は少なくともポートフォリオの一部においてそれを実現することができる。我々はこのようなアプローチが今後数年で主流になることを望んでいる」と語る。

 現在チューリッヒは既に2つのインパクト投資運用会社と協働している。一社は資源効率化と汚染管理に対する投資を行う運用会社のAmbientaで、もう一社は新興国の低所得者向け金融サービスに投資している資産運用会社のLeapFrog Investmentsだ。

 日本ではまだ馴染みの薄いインパクト投資だが、欧米ではその裾野は急速に拡大している。インパクト投資はリーマンショック時にも大きなリスクを負うことなく順調に推移したことから既存投資家からの注目も集めている。日本でも開発途上国との事業交流は盛んになっており、今後同分野でのプレイヤーがさらに増えることを期待したい。

【参照リリース】Zurich to help fund solutions to pressing social and environmental issues
【企業サイト】Zurich
【団体サイト】Ambienta
【団体サイト】LeapFrog Investments

(※写真提供:Martin Good / Shutterstock.com

株式会社QUICK ESG研究所

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