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【国際】CDP、気候変動対策に最も優れたAリスト企業113社を公表。日本からは7社が選出 2015/11/17 ESG

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 COP21の開催に先立ち、気候変動に関する情報開示を求める機関投資家らによる国際NGOのCDPは11月4日、グローバル大手企業の気候変動対応状況をまとめた年次報告書、”CDP Global Climate Change Report 2015“を公表した。

 報告書では、CDPに対して自社の気候変動に関する情報開示を行った約2000社の中から、2015年の気候変動パフォーマンスにおいて上位5%の評価を獲得したAリスト企業113社が発表されている。

 Aリスト企業にはアップルやマイクロソフト、グーグルなどが選定されており、日本からは日産自動車、ソニー、アサヒグループホールディングス、サントリー食品インターナショナル、大日本印刷、清水建設、日立製作所の7社が選出された。

 なお、2015年の日本企業の回答数は500社中246社で、昨年の47%から49%へと2%増加したものの半数には届かなかった。特に金融セクターおよび電力事業者の回答率が低かった。また、CDPの質問に対する情報開示の程度を示すディスクロージャースコアは日本企業全体で89点と前年の78点から大幅に上昇した一方で、実際の取り組み状況や成果を示すパフォーマンススコアについては「A」または「A-」を獲得した企業が昨年の31社から16社へと減少した。

 グローバル全体で見てみると、CDPへの情報開示企業数は2010年の1799社から今年は1997社へと増加した。CDPによると、企業の94%が気候変動対応を責務に含む役員またはシニアマネジメント層を設置しており、4分の3が気候変動パフォーマンスに連動した報酬を設定しているという。

 また、CO2排出量を削減する取り組みを行っている企業は2010年には半分以下だったのが今年は90%にまで増加しており、温室効果ガス排出削減に関する目標を掲げている企業の数は2倍以上に増えたとのことだ。

 企業の気候変動対応が活発化している背景には、投資家サイドからの強い働きかけがある。例えば、英国のAssociation of Member Nominated Trusteesが今年の8月に提案した年金基金向けの議決権行使ガイドライン”Red Lines“は、投資先企業に対してCDPへの情報開示を求め、さもなければ環境担当役員やCEOの再選を求めるようアドバイスしている。もし”Red Lines”が適用されれば、CDPへの情報開示を拒否した企業のトップは失業のリスクに晒されることになる。

 なお、CDPは未だに情報公開をしていない大手企業として中国農業銀行、バークシャー・ハサウェイ、フェイスブックの名を挙げており、CDPへの情報開示を促している。

 今やグローバル企業にとって気候変動パフォーマンスの情報開示は当然のこととなり、情報開示の質や実際のパフォーマンス改善に向けた行動の中身がより問われるようになってきている。日本企業の更なる取り組みにも期待したい。

【レポートダウンロード】CDP Global Climate Change Report 2015
【レポートダウンロード】Japan Climate Change Report
【参照リリース】Climate action reaches tipping point as corporate “A Listers” revealed
【団体サイト】CDP

株式会社QUICK ESG研究所

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