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【フランス】BNPパリバ、再エネ投資を2倍に増加、石炭への投融資も撤退・制限へ 2015/12/06 ESG

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 フランス金融大手のBNPパリバは11月19日、低炭素経済への移行に向けた投融資を促進する新たな方針を公表した。再生可能エネルギー分野への投融資を2014年の69億ユーロから2020年には150億ユーロまで2倍以上に拡大するほか、石炭への投融資も撤退もしくは制限する。また、同社は機関投資家向けグリーンボンド発行も促進し、2018年までにユーロ建てグリーンボンド発行額で上位3位以内に入ることを目指す。

 BNPパリバは炭素リスク管理方針を強化し、エネルギー多様化に向けた戦略を採用していない場合、石炭採掘プロジェクトへの直接的な投融資や石炭採掘を専門とする炭鉱会社への投融資は今後一切行わないことを決定した。

 また、同社はアジアおよびサブサハラアフリカ地域については、現状の各国の多様な経済発展状況および個別の気候変動戦略、そして未だ約13億人の人々が電気へのアクセスを持っていないことを考慮して、低炭素経済への移行を段階的な形で支援していく方針を固めた。

 具体的には、高所得国については石炭火力発電所への投融資を一切行わず、その他の国については、COP21枠組みの一環として温室効果ガス排出の制限に向けたコミットメントを行っていること、プロジェクトにより影響を受ける可能性のある地域住民に対して、事業主が地域社会と適切な協議プロセスを踏んでおり、必要に応じて補償を用意し、苦情処理メカニズム制度も整備していること、そして発電所ができる限り温室効果ガス排出量を削減するように設計されていること、という3つの基準を満たす場合に限り、投融資を認めることとした。

 また、今後は融資格付評価に気候関連要素を含め、融資意思決定の際に持続可能なエネルギーへの移行によりもたらされる変化を反映し、適切なリスク評価を行うために炭素価格を内部的に活用していくという。

 今回のBNPパリバの方針決定は石炭からの全面的な投融資引揚げではないものの、低炭素経済への移行を目指すという明確な方針を示したことは大きな前進だ。フランスでは既にクレディ・アグリコルが石炭からの投資引揚げを公表しているほか、世界全体では既にバンク・オブ・アメリカやシティなど大手銀行が同様の方針を公表しており、石炭からのダイベストメントは今や金融業界の主流の動きとなりつつある。

【参照リリース】BNP Paribas dedicates €15BN in financing for renewable energy and reinforces its carbon risk management policies
【企業サイト】BNP Paribas

(※写真提供:Tupungato / Shutterstock.com

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