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【国際】機関投資家の95%がESGを分析や投資意思決定に統合。Natixis Global Asset Management調査 2016/01/30 ESG

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 Natixis Global Asset Managementが、昨年10月に実施した機関投資家向けの意識調査報告、”2015 Global Survey of Institutional Investors“の結果を公表した。同調査は、29ヶ国にまたがる機関投資家のシニアクラスのマネジャー600名以上を対象とするオンラインサーベイだ。調査の結果、機関投資家らの間では投資意思決定の際にESG(環境・社会・ガバナンス)を考慮する動きがますます浸透していることが分かった。
 
 同報告書によると、回答者の95%がESGを投資分析や意思決定に統合しており、50%がESG投資はアルファ(市場平均を上回るリターン)を実現する手段としての可能性を秘めていると考えていることが明らかになった。

 一方で、同報告書はESG投資に対する認識上の課題も明らかにしている。機関投資家の64%がESG基準はあくまでPRツールだとみなしており、ESGを投資意思決定に統合することが実際に運用パフォーマンスの向上につながっていると回答した投資家は26%にとどまった。また、回答者らはESG統合を進める上での課題として、パフォーマンス測定の難しさ(53%)、報告における透明性の欠如(38%)、第三者機関による開示データの欠如(25%)を挙げた。

 また、同報告書では、一部の機関投資家はグリーンエネルギーなどへの投資などESGを新たな視点で捉えており、こうしたインパクト投資が、さらに多くの機関投資家がESG投資戦略を採用するきっかけとなるかもしれないとしている。実際に、機関投資家の44%がESGは5年以内により多くの投資家にとって一般的な投資慣行となると考えているという。

 同調査の結果が示すように、ESG投資の裾野は確実に広がっているものの、一方でパフォーマンスの測定、ESG基準や意思決定プロセスなどに関する透明性の確保、ESGデータの比較性など、新たな課題も立ち上がってきている。

 投資家の間でESGはリターンにつながるという確信が高まれば高まるほどESG慣行の優れた企業に資金が集まり、結果としてそれらの企業は競合優位性を高めることができて収益性を向上させ、投資家により多くのリターンを返すことができるようになるという好循環が生まれる。今後、企業によるESG情報開示やデータの信頼性、質の向上などが進むことでさらにESG統合が一般的な投資慣行へとなることを期待したい。

【レポートダウンロード】2015 Global Survey of Institutional Investors
【参照リリース】How Institutional Money Managers are Adapting to New Market Realities
【企業サイト】Durable Portfolio Construction

株式会社QUICK ESG研究所

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