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【ヨーロッパ】欧州議会、環境リスクを年金運用に組み込む指令案を可決。2.5兆ユーロに影響か 2016/02/22 ESG

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 欧州議会の経済・金融委員会は1月25日、汎欧州年金基金指令の改訂において、環境リスクを職域年金制度の投資運用プロセスに組み入れるという条項を含める案を可決した。これにより、Institutions for Occupational Retirement Provision(IORP)として知られている該当指令が効力を持つ数兆ユーロ規模の資産運用に適応される見込みだ。

 IORPはもともと2003年に年金基金運用における国境を越えた投資を促進するために設定されたもので、現在は基金のガバナンスや透明性を高め、長期投資を支援するために欧州の権限で改定されている。EUには約125,000のいわゆる「第二の柱」(企業年金制度)が存在し、欧州の労働人口の20%に相当する7,500万人、2.5兆ユーロの資産を有していると言われており、欧州委員会は2年前からこの企業年金制度の改正に着手している。

 最新の改正案への投票は1月24日にブリュッセルの関連議会委員会にて行われ、賛成多数で可決された。今回の指令が効力を発することで、ESG要因の考慮は受託者責任に反するといった認識に終止符が打たれることが期待されている。

 なお、今回承認された条文は、今年4月12日に予定されている欧州議会本会議にて議論されることが暫定的に決められている。昨年よりフランスではESG投資の法令化が進んでいるが、欧州全体の年金基金運用に影響を与える今回の動きには世界からの注目が集まる。

【参照記事】25 January – Activities and supervision of institutions for occupational retirement provision (recast) – Rapporteur B. Hayes
【参照サイト】The European Parliament’s Economic and Monetary Affairs Committee
【参照記事】European Parliament committee votes to include environmental factors into pension directive

株式会社QUICK ESG研究所

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