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【アメリカ】カルパース、在任12年以上役員に対して独立性要件を満たさない警告 2016/04/06 ESG

california


 カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)理事会は3月14日、投資先企業への議決権行使方針を定める「グローバル・ガバナンス原則」を改定した。特に、同一企業で12年以上在任している役員は独立性要件を満たさないと警告している点に注目が集まっている。

 同基金は今後、同一役員が12年以上在任している投資先企業に対して、当該役員が独立性を満たさないという判定を行うか、引き続き独立役員の要件を満たすことの理由を説明するか、厳格な評価に基づきいずれかの意思決定を行うことを定めた。独立性に関する規定を厳しくすることで、新鮮な観点を持ち多様性のある役員会運営を実施できるようにと担保する考えだ。

 「グローバル・ガバナンス原則」は、カルパースが株主議決権行使を行う際の枠組みとして適用される。「グローバル・ガバナンス原則」には、議決権行使基準、長期的で持続可能なリスク調整後リターンの達成するためのエンゲージメント、同基金の投資方針に基づく内外のファンドマネージャーとの協働などを定めている。

 改訂後の「グローバル・ガバナンス原則」の内容は、これまで多岐に渡っていた内容を、金融市場が特に関心を持つ次の5項目に内容を再編。内容がわかりやすくなり、フォーマットも簡素なものとなった。

 A. 投資家の権利:
    一株一議決権原則、役員指名への参加権、多数決原則等
 B. 役員会の質および多様性:
    取締役の善管注意義務、役員の独立性、役員会の独立性、政治団体の寄付等
 C. 役員報酬:
    基本報酬、インセンティブ、ストックオプション、役員慰労退職金、契約解除等
 D. 企業報告:
    統合財務報告、透明性、株主総会議案、監査報告、環境経営原則等
 E. 規制当局の有効性(今回新設):
    ベストプラクティス綱領、金融市場規制、国際会計基準、政治的安定性、労働慣行等

 今回の原則の草案は、全体ファンド投資方針(Total Fund Investment Policy)として2015年3月に取りまとめられたもの。翌4月にカルパース投資委員会が、本原則のレビューを行うためのグローバル・ガバナンス特別分科委員会の設置に同意し、特別分科委員会が再検討を重ねた後に投資委員会に対して原則の採択を要請、この日の採択に至った。

【参照ページ】CalPERS Revises Governance Policy, Adopts 12 Years as Threshold for Director Independence on Corporate Boards
【機関サイト】CalPERS
【原則サイト】Global Governance Principles

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