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【アメリカ】カルパース、タバコ産業ダイベストメントを継続 2016/05/26 ESG

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 カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)は5月16日、現在実施しているタバコ産業からのダイベストメント(投融資引き揚げ及び投融資停止)を継続すると発表した。但し、タバコ産業からのダイベストメントのレビュースパンを6ヶ月から9ヶ月に短縮する方針を示した。次回のタバコ産業大ベストメントのレビューは2017年に入ってから行われる見通し。

 カルパースにおけるダイベストメントが問題視されたのが今年4月。カルパースは現在、タバコ、武器、イラン、スーダンの分野でダイベストメントを実施しているが、理事会の場で、同基金のダイベストメント方針によって巨額の損失が発生していることが明らかとなっていた。理事会からの依頼を受け報告をまとめたコンサルティング企業Wilshire社によると、カルパースのダイベストメントによって2014年末までに80億米ドル(約8,800億円)の機会損失が発生。そのうちタバコ産業ダイベストメントによる機会損失は30億米ドル(約3,300億円)に上るという。理事会はその後1年から2年の時間をかけて、ダイベストメント方針の再検討を行うと発表。海外経済各紙は、これによってカルパースがタバコ産業へのダイベストメントを中止し、再びタバコ産業への投資を開始するのではないかと憶測を呼んでいた。

 今回の発表は、理事会が4月に示した再検討を受けてもの。1年から2年かけて再検討を行うとしていたが、わずか1ヶ月おいての発表という異例のスピードとなった。カルパースはタバコ産業へのダイベストメントを継続すると決めた理由について、受託者責任の観点からと説明したが、それ以上の内容は明らかにしていない。同時に、タバコ産業以外のダイベストメントに関しては、当初の予定通り1年から2年をかけて「損失閾値(Loss Threshold)基準」を定め、閾値に達した場合に自動的に見直しプロセスが開始されるルールを制定していく予定だ。

【参照ページ】CalPERS Shortens Period to Review Tobacco Divestments
【参照ページ】CalPERS Sets Path to Review Divestment

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