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【ヨーロッパ】国際資本市場協会、「グリーンボンド原則」2016年改訂版を発表 2016/06/28 ESG

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 欧州を中心に世界約60カ国470の金融機関が加盟する国際団体である国際資本市場協会(ICMA)は6月16日、グリーンボンド発行時の自主的ガイドラインである「グリーンボンド原則(GBP)」の2016年改訂版を発表した。ICMAはロンドンとチューリヒに本部を置き、欧州では政府から自主規制機関としても認められている機関。欧米の金融機関が中心となって、2014年1月にGBPの初版を発行して以来、欧米の多くの主要銀行が同原則への支持を表明していた。今回理事会で2016年改訂版が決議され、発行に至った。

 グリーンボンドは持続可能な環境効果のある新規及び既存事業の資金調達のために発行される。その市場は近年大幅に成長し、2016年現在、発行額は280億米ドル以上。地方政府、企業、銀行、政府機関などが、展開するグリーンプロジェクトの資金調達源として活用している。GBPは、定義が曖昧であった「グリーンボンド」の発行に関して一定の自主的ルールを制定。とりわけ、調達資金の用途、発行手続、発行時の情報開示、開示情報の保証など、投資家のグリーンボンド購入判断が容易になるよう透明性を高める観点が重視されている。

 今回の改訂版では、「収益の用途」「プロジェクトの評価・選定手続き」「手続管理」「報告」というGBPの基本原則4項目の体系を維持しつつ、グリーンボンドに関する詳細定義や詳細分類区分、債券発行体の環境事業選考プロセスの説明、GBPが推奨する第三者保証の手引きなどが示された。これにより、グリーンボンド発行時の目論見書において、投資家はグリーンボンドの用途内容がさらに理解できるようになる。加えて、ICMAが運営する「GBP情報センター(GBP Resource Centre)」を通じて市場に対して情報公開する方法なども示され、投資家の情報収集をスムーズにするためのグリーンボンド発行情報の一元管理に向けた取り組みが盛り込まれた形となった。また、実施中事業に関する課題の明確化とその影響の報告など、報告に関する強化も図られた。

 改訂版では、グリーンボンドの定義拡大も行わた。従来は環境を目的とした債券のみを対象としていたが、社会課題を目的とした債券や、環境・社会の両方を目的とする債券についてもGBPの対象となる。これにより、いわゆる「ソーシャルボンド」についても同様の枠組みで語られていくことになる。 

【参照ページ】2016 update of the Green Bond Principles creates online resource for voluntary issuer information on Green Bond alignment and introduces guidance for issuers of Social Bonds
【ガイドライン】GBP 2016 Updated
【ガイドライン】GBP初版

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