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【国際】人権に関するベンチマークCHRB(Corporate Human Rights Benchmark)パイロット版のリリース 2017/03/14 ESG

 ビジネスと人権に関する国際的なイニシアチブであるCHRB(Corporate Human Rights Benchmark)が、2017年3月13日(月)にパイロット版ベンチマークをリリースした。

 このベンチマークは、8団体から成るステアリング・コミッティ(注)によって推進されており、今回のパイロットケースは、特定の業種に属するグローバル企業を選定し、人権課題への取り組みをスコア付けして公表する初の試みである。その評価メソドロジーは、2年以上に渡る約400機関以上のマルチステークホルダーとのコンサルテーションを経て策定された。今回リリースされた初のパイロット版の結果発表では農作物35社、アパレル30社(うち8社は農作物にも選定)、採取産業41社の合計98社を対象に、CHRBの独自インディケーターで企業の取り組みを評価し、さらに評価テーマによりウェイト付けした最終スコアとランキングが公表されている。

 3業種を通して、60%以上のスコアを取得したのは、BHP Billiton(業種:採取産業)、Marks & Spencer Group(農作物とアパレル)、Rio Tinto(採取産業)の3社(全体の平均スコアは28.7%)。日本企業も2社、イオン(農作物とアパレル)とファーストリテイリング(アパレル)が選定され、スコア付けされた。この2社が含まれるアパレル業種では、グローバルに30社が選定されている。この業種の中でもっとも高いスコアを獲得したのはMarks & Spencer Groupの60-69%であり、イオンのスコアは20-29%、ファーストリテイリングは10-19%だった。

 ロンドンで同日に開催されたローンチ・イベントでは、このCHRBをどのように活用していくべきか等をテーマに活発な議論が交わされた。その中で、CHRBのステアリング・コミッティのメンバーでPRI(責任投資原則)のボードメンバーを務めるVigeo EIRISのPeter Websterは「このベンチマークの誕生は、サプライチェーンまでを含めた企業の人権課題への取り組みを促進するだろう。」と話した。また、CHRBチェアマンのAviva InvestorsのSteve Waygoodは「次回の発表は来年2018年9月を予定しており、それまでに企業の取り組みの評価メソドロジーも改善していくこと、また企業の人権課題への取り組みが向上していくことを期待している。」と話した。

(注)CHRBのステアリング・コミッティ構成団体
APG Asset Management (APG)
Aviva Investors
Business and Human Rights Resource Centre (BHRRC)
Calvert Research and Management
Institute for Human Rights and Business (IHRB)
Nordea Wealth Management
VBDO
Vigeo EIRIS

【関連ページ】
Corporate Human Rights Benchmark
Business & Human Rights Resource Centre

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