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【アメリカ】モルスタとブルームバーグ、ESG投資に対するアセットマネージャー意識調査実施

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 金融機関世界大手モルガン・スタンレーのサステナブル投資研究所と金融情報世界大手ブルームバーグは11月17日、アセットマネージャーがESG投資に対してどの程度適応しているのかに関するレポート「Sustainable Signals: The Asset Manager Perspective」を発表した。レポートは米国のアセットマネージャー402人に対するアンケート調査結果を元に作成された。米国ではESG投資への関心が急速に高まっており、2012年以降の4年間でESG投資を行う米国の資産は135%の増加を遂げていた。背景には、ESG投資の一環であるインパクト投資への需要拡大が近年みられることがある。インパクト投資は、投資の結果として環境や社会面でのインパクトも重視する投資手法。

 今回のレポートによれば、アセットマネージャーのうち、すでにESG投資に精通していると回答した人は89%であった。また、実際にESG投資を実践したことがあると回答した人は65%、ESG投資の実績が今後も増え続けるだろうと回答した人は64%だった。このような動向を受けて、現在ESG投資を行っていないアセットマネージャーの59%は今後1年以内にESG投資商品をリリースする予定だと答えた。一方、未だ課題も多い。アセットマネージャーのうち、ESG投資について自信をもって説明できると答えた人は51%にとどまった。また、ESG投資を決断するために必要な確実なデータが不足していると回答した人は55%、ESG投資が金融商品として機能する証拠が今以上に必要だと回答した人は62%だった。

 今回のレポートは、ESG投資の手法を「ネガティブ・スクリーニング型」「ESGインテグレーション型」「テーマ投資型」「インパクト投資型」「積極的エンゲージメント型」の4つに分類。すでに実施済のESG手法の割合についての回答は、「ESGインテグレーション」50%、「インパクト投資」49%、「テーマ投資」42%、「積極的エンゲージメント」36%、「ネガティブ・スクリーニング」27%だった。また未実施マネージャーに対して今後1年間でリリースする予定の商品については、「ESGインテグレーション」と「インパクト投資」が28%、「テーマ投資」23%、「積極的エンゲージメント」16%、「ネガティブ・スクリーニング」15%だった。

 ESG投資の上で重視するテーマについては、「気候変動」が最も多く29%、次に「潜在的財務リターン」が15%だった。リターンのためにESG投資をするとの回答が、受託者責任やリスクマネジメントを上回っていたのは非常に印象的だ。

 ESG投資を拡大していくための課題としては3点を挙げた。1点目は、ESG投資の手法を明確にすること。2点目は、ESG投資の運用成績をはかるベンチマークを設定した上で戦略を考えること。3点目は、投資決定に至るまでの背景をきちんと説明すること。今後ESG投資の需要が増大すると考えられる中、アセットマネージャーにはより迅速で柔軟な対応が求められている。

【参照ページ】The demanding world of sustainable investing
【レポート】Sustainable Signals: The Asset Manager Perspective

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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