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【国際】世界経済フォーラム、今後の8大科学研究分野を発表。量子生物学、毒ゲノム、自律型致死性兵器等

 世界経済フォーラム(WEF)は11月9日、人類の未来にプラスとマイナスの両面で大きな影響を与えうる8つの科学研究分野「The Future Frontiers of 2018」を発表した。世界経済フォーラムの「グローバル未来委員会」と「ヤング・サイエンティス」コミュニティ、「変革マップ」のユーザーの中から660人の専門家を対象に実施、意見をまとめた。

 今回の発表は、「第四次産業革命」に大きな可能性が指摘される中、科学の未来について負の側面があることを理解しつつ、正しい方向に技術を向かわせることを狙いとしている。今回、有識者たちが懸念を指摘したテクノロジーの多くは、元々は問題解決のために生み出されたものであるが、使い方を間違えると人類に悪影響を与えかねない。

期待されるテクノロジー

  • 量子生物学:量子力学を用いて生物原理を捉えようとする科学。人間の脳機能の解明にも用いられようとしている
  • スモールデータを用いた機械学習:注目を集めるビッグデータではなく、人間の脳のように非常に限られた情報から最適解を導く科学
  • 常温伝導性:損失や劣化を伴わない送電や蓄電を可能にする技術
  • 毒ゲノム研究(べノミクス):自然界にある毒のメカニズムを活かし、効果的な創薬をする技術

懸念されるテクノロジー

  • 自律型致死性兵器システム(LAWS):自立可動する殺傷力の高いドローン等のロボット兵器
  • デジタル・フェノタイピング(表現型解析):表出した特徴から病気等を予測する技術。メンタルヘルスや心理状態まで把握できる技術はプライバシー等の大きなリスクとなる
  • 非侵襲性ニューロモジュレーション(脳深部刺激法):外部から脳に電気刺激等を与えパーキンソン病や鬱病を治療する技術。軍隊等で精神操作のために活用されるリスクもある
  • プレディクティブ・ジャスティス(予測的正義):AIを用いて犯罪状況や犯罪者を予測する技術。一方、逆利用することで偽証や罪を隠蔽するために活用されるリスクもある

 これらの技術の正しい活用に向け、世界経済フォーラムは今後議論を深めていく。11月11日、12日にドバイで開催される業界専門家年次会議「Annual Meeting of the Global Future Councils」の場でも話し合う。

【参照ページ】Mind-Reading, Mood Manipulation or Medicine from Poison: New Survey Finds Grounds for Caution and Optimism at the Frontiers of Science

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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