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【日本】国連ビジネスと人権に関する指導原則のNAP策定委員一同、政府に原案の改善を強く要請

 外務省のビジネスと人権に関する行動計画に係る作業部会にステークホルダー団体から参画している委員一同は6月2日、2020年2月にパブリックコメントに付された日本政府の「ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)」原案と、その後の新型コロナウイルス・パンデミックを踏まえ、新たにNAPへの提言として第2の共通要請事項を策定、政府の関係府省庁連絡会議に提出した。

 ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)は、2011年に採択された国連ビジネスと人権に関する指導原則(UNGP)に基づき、各国での策定が推奨されている行動計画。日本では、外務省に2019年4月に「ビジネスと人権に関する行動計画に係る作業部会」が設置。関係各省とともに、ステークホルダー団体として、日本経済団体連合会、グローバル・コンパクト・ネットワーク・ジャパン(GCNJ)、日本弁護士連合会、日本労働組合総連合会、国際労働機関(ILO)駐日事務所、中小企業家同友会、ビジネスと人権NAP市民社会プラットフォーム、第一生命保険(投資家としての個人資格)から委員が参加している。

 今回の提言は、ステークホルダー委員の総意として発信されたもの。提言では、2019年11月に政府に対し第1回目の要請書を提出し、さらに2月から実施されたNAP原案に要請書の内容が十分に反映されていないと指摘。個々の要請内容の反映の可否とその理由についてさらなる議論が必要との立場を示した。

 その上で今回、ステークホルダー委員の意見が最低限一致する要請事項を「共通要請事項」。政府に対し、NAPに具体化して反映し、これに応じた仕組みを導入することを要請した。具体的には同要請書を、次回の第6回作業部会並びにそれ以降の作業部会及び諮問委員会において議題として取り上げ、配布資料として取り扱い、適した時期に政府から公開することも併せて要請した。

 共通要請事項では、特に、各府省庁に跨る人権の分野を統括してNAPの推進に当たる体制を政府内に整備することを求めた。また、新型コロナウイルス・パンデミックで人権課題がさらに明らかとなったことで、NAPにおいてUNGPをどのように活用し実行していくのかについての政府の現実に即した方針策定と、これに沿ったNAPの実施を要請した。

 その他、2月に実施された第2回諮問委員会における各委員からの指摘事項及びパブリックコメントに寄せられた意見をNAP原案にどう反映させるかを検討する際に、共通要請事項における個々の要請内容の反映の可否とその理由についてさらなる議論を行うことも要請した。諮問委員会には、基本的に作業部会を構成している構成機関の上層部メンバーが委員として参加している。

【参照ページ】ビジネスと人権に関する国別行動計画(NAP)発表に向けて、ステークホルダーが昨年に引き続き第2の共通要請事項を提出

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株式会社ニューラル サステナビリティ研究所

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