Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs

【ヨーロッパ】ガスプロム、ポーランドとブルガリアへの天然ガス輸出停止声明。代替で北海に熱視線

 ロシアエネルギー大手ガスプロムは4月27日、ポーランドとブルガリアが、ルーブルでの支払いを拒否したことを理由に、両国への天然ガス輸出を停止したと発表した。ルーブル支払が実行されるため、輸出停止を継続する。

 ロシアのプーチン大統領は3月8日、「非友好国リスト」を発表。3月23日には、非友好国に対し、ガス輸出の決済をルーブルで行うことを要求した。非友好国リストの対象は、ウクライナ、米国、英国、英領バージン諸島、ジブラルタル、アンギラ、EU、ノルウェー、アイスランド、スイス、リヒテンシュタイン、モナコ、サンマリノ、アンドラ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国、台湾、シンガポール、北マケドニア、アルバニア、モンテネグロ、北マケドニア、アンギラ、ミクロネシア。

【参考】【アメリカ・ロシア】ゴールドマンとJPモルガン、ロシア撤退。プーチンは国有化措置で対抗(2022年3月13日)

 ロシアからのガス輸出の決済は、先払いが原則。3月発表時点では、ルーブル以外で先払い決済している取引分については輸出が行われていたが、新規購入分はルーブル決済が必要となり、今回輸出が停止されたとみられる。ルーブル決済を強制することで、暴落しているルーブルの買い注文を増やし、相場を是正することを狙っていると考えられる。

 これに対し、ポーランドでは、外務副大臣が、ガスプロムの天然ガスがなくても対処できるとの声明を発表。但し、国営ガス会社PGNiGは、今年の第1四半期のガスプロム輸出分の53%を購入している状況で、今回の停止措置を契約違反と主張。再開を要求する動きに出ると発表している。

 ブルガリアも同様に、アレクサンドル・ニコロフ・エネルギー相が、契約違反を主張。ブルガリアはすでに4月分の決済を終えており、輸出を再開するよう求めている。ブルガリアは、ガス供給の90%以上をガスプロムに依存している。但し、現状では、ブルガリアへの輸出は継続されているという報道もある。

 EU加盟国では、ロシアからの供給途絶に備え、ガス、石油、石炭の備蓄を強化している。5月1日には、リトアニアからポーランドへの新たなガスパイプラインが開通。リトアニアのLNGターミナルからガス供給が開始される見込み。またノルウェー領北海から、デンマーク経由で、ポーランドにガスを運ぶ「バルティック・パイプ」も10月に開通し、年末にはフル稼働になる。

ここから先は登録ユーザー限定のコンテンツとなります。ログインまたはユーザー登録を行って下さい。

 ロシアエネルギー大手ガスプロムは4月27日、ポーランドとブルガリアが、ルーブルでの支払いを拒否したことを理由に、両国への天然ガス輸出を停止したと発表した。ルーブル支払が実行されるため、輸出停止を継続する。

 ロシアのプーチン大統領は3月8日、

ここから先は登録ユーザー限定のコンテンツとなります。ログインまたはユーザー登録を行って下さい。

 ロシアエネルギー大手ガスプロムは4月27日、ポーランドとブルガリアが、ルーブルでの支払いを拒否したことを理由に、両国への天然ガス輸出を停止したと発表した。ルーブル支払が実行されるため、輸出停止を継続する。

 ロシアのプーチン大統領は3月8日、

ここから先は登録ユーザー限定のコンテンツとなります。ログインまたはユーザー登録を行って下さい。

ここから先は有料登録会員限定のコンテンツとなります。有料登録会員へのアップグレードを行って下さい。

 ロシアエネルギー大手ガスプロムは4月27日、ポーランドとブルガリアが、ルーブルでの支払いを拒否したことを理由に、両国への天然ガス輸出を停止したと発表した。ルーブル支払が実行されるため、輸出停止を継続する。

 ロシアのプーチン大統領は3月8日、「非友好国リスト」を発表。3月23日には、非友好国に対し、ガス輸出の決済をルーブルで行うことを要求した。非友好国リストの対象は、ウクライナ、米国、英国、英領バージン諸島、ジブラルタル、アンギラ、EU、ノルウェー、アイスランド、スイス、リヒテンシュタイン、モナコ、サンマリノ、アンドラ、カナダ、オーストラリア、ニュージーランド、日本、韓国、台湾、シンガポール、北マケドニア、アルバニア、モンテネグロ、北マケドニア、アンギラ、ミクロネシア。

【参考】【アメリカ・ロシア】ゴールドマンとJPモルガン、ロシア撤退。プーチンは国有化措置で対抗(2022年3月13日)

 ロシアからのガス輸出の決済は、先払いが原則。3月発表時点では、ルーブル以外で先払い決済している取引分については輸出が行われていたが、新規購入分はルーブル決済が必要となり、今回輸出が停止されたとみられる。ルーブル決済を強制することで、暴落しているルーブルの買い注文を増やし、相場を是正することを狙っていると考えられる。

 これに対し、ポーランドでは、外務副大臣が、ガスプロムの天然ガスがなくても対処できるとの声明を発表。但し、国営ガス会社PGNiGは、今年の第1四半期のガスプロム輸出分の53%を購入している状況で、今回の停止措置を契約違反と主張。再開を要求する動きに出ると発表している。

 ブルガリアも同様に、アレクサンドル・ニコロフ・エネルギー相が、契約違反を主張。ブルガリアはすでに4月分の決済を終えており、輸出を再開するよう求めている。ブルガリアは、ガス供給の90%以上をガスプロムに依存している。但し、現状では、ブルガリアへの輸出は継続されているという報道もある。

 EU加盟国では、ロシアからの供給途絶に備え、ガス、石油、石炭の備蓄を強化している。5月1日には、リトアニアからポーランドへの新たなガスパイプラインが開通。リトアニアのLNGターミナルからガス供給が開始される見込み。またノルウェー領北海から、デンマーク経由で、ポーランドにガスを運ぶ「バルティック・パイプ」も10月に開通し、年末にはフル稼働になる。

ここから先は登録ユーザー限定のコンテンツとなります。ログインまたはユーザー登録を行って下さい。