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【EU】欧州委、アルファベット、アップル、メタの正式調査開始。DMA違反疑い。罰金最大売上10%

 欧州委員会は3月25日、デジタル市場法(DMA)に基づき、アルファベット、アップル、メタ・プラットフォームズの3社に対する違反調査を正式に開始した。12ヶ月以内に調査を完了する予定。

【参考】【EU】デジタル市場法(DMA)のゲートキーパー規制発動。2社追加検討も(2024年3月10日)

 今回の違反調査は、同法が指定する「ゲートキーパー」に対するもの。グーグルは、Google PlayでのステアリングとGoogle検索での自社優遇に関するルールが対象。アップルはApp StoreでのステアリングとSafariの選択画面に関するルールが対象。メタ・プラットフォームズは「有料または同意モデル」が調査対象。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、ユーザーがゲートキーパーのアプリストア外で取引できるよう、アプリ開発者に対し、アプリストア外での取引を無料で誘導(ステアリング)できることを義務化し、ゲートキーパーが自社のアプリストア内決済を優遇することを禁止している。Google PlayとApp Storeは、ステアリング・ルール遵守違反の可能性が指摘されている。特に、アプリ開発者が、アプリストア外での自由な取引を伝達、宣伝し、直接契約を締結する能力を制限していると懸念している。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、検索結果ページに掲載される第三者サービスが自社サービスと比較して公正かつ非差別的に扱われることを義務化している。Google検索では、グーグルの「Google Shopping」「Google Flights」「Google Hotels」等のバーティカル検索サービスが、同様のライバルサービスに対する自社優遇につながる可能性があるかどうかを調査する。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、ユーザーがゲートキーパーのプラットフォーム上で、当該ゲートキーパー以外のサービスを同等に選択できるようにすることを義務化している。アップルは、iPhoneやiPadで、Safariを優遇している可能性があるとみている。特に、iOS上のあらゆるソフトウェアアプリケーションをエンドユーザーが容易にアンインストールできるようにすること、iOSのデフォルト設定を容易に変更できるようにすること、iPhone上のブラウザや検索エンジン等、別のデフォルトサービスを効果的かつ容易に選択できるようにするための選択画面をユーザーに表示することを要求している。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、異なるコア・プラットフォーム・サービス間でユーザーの個人データを結合または相互利用しようとする場合に、ユーザーから同意を得ることを義務付けている。メタ・プラットフォームズは、「有料か同意か」という二者択一のモデルによって、利用者が同意しない場合の実質的な代替手段を提供せず、ゲートキーパーが個人データを囲い込んでいると可能性があるとみている。

 さらに欧州委員会は、アップルの代替アプリストアに対する新たな料金体系と、アマゾンのマーケットプレイスにおけるランキング慣行に関し、事前調査を開始したことも明らかにした。欧州委員会は、ゲートキーパーとして指定されている6社のうちバイトダンスを除く、アルファベット、アマゾン、アップル、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフトの5社に対し、DMA遵守に関連する特定の文書を廃棄せず、保持するよう命じた。

 正式調査の結果、違反性があったと判断されれば、欧州委員会は当該企業のグローバル売上の最大10%の制裁金を科すことができ、違反が継続された場合には最大20%の制裁金を科すことができる。組織的な違反があった場合には、ゲートキーパーに対し、事業またはその一部を売却することを義務付けたり、ゲートキーパーに対し、組織的な違反に関連する追加的なサービスの取得を禁止する等の追加的な救済措置を採ることもできる。

 欧州委員会は同日、メタ・プラットフォームズに対し、Facebook Messengerに関する相互運用義務を順守するため猶予期間を6ヶ月延長する措置も認めた。同社が要請を申請していた。

【参照ページ】Commission opens non-compliance investigations against Alphabet, Apple and Meta under the Digital Markets Act

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 欧州委員会は3月25日、デジタル市場法(DMA)に基づき、アルファベット、アップル、メタ・プラットフォームズの3社に対する違反調査を正式に開始した。12ヶ月以内に調査を完了する予定。

【参考】【EU】デジタル市場法(DMA)のゲートキーパー規制発動。2社追加検討も(2024年3月10日)

 今回の違反調査は、

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 欧州委員会は3月25日、デジタル市場法(DMA)に基づき、アルファベット、アップル、メタ・プラットフォームズの3社に対する違反調査を正式に開始した。12ヶ月以内に調査を完了する予定。

【参考】【EU】デジタル市場法(DMA)のゲートキーパー規制発動。2社追加検討も(2024年3月10日)

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 欧州委員会は3月25日、デジタル市場法(DMA)に基づき、アルファベット、アップル、メタ・プラットフォームズの3社に対する違反調査を正式に開始した。12ヶ月以内に調査を完了する予定。

【参考】【EU】デジタル市場法(DMA)のゲートキーパー規制発動。2社追加検討も(2024年3月10日)

 今回の違反調査は、同法が指定する「ゲートキーパー」に対するもの。グーグルは、Google PlayでのステアリングとGoogle検索での自社優遇に関するルールが対象。アップルはApp StoreでのステアリングとSafariの選択画面に関するルールが対象。メタ・プラットフォームズは「有料または同意モデル」が調査対象。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、ユーザーがゲートキーパーのアプリストア外で取引できるよう、アプリ開発者に対し、アプリストア外での取引を無料で誘導(ステアリング)できることを義務化し、ゲートキーパーが自社のアプリストア内決済を優遇することを禁止している。Google PlayとApp Storeは、ステアリング・ルール遵守違反の可能性が指摘されている。特に、アプリ開発者が、アプリストア外での自由な取引を伝達、宣伝し、直接契約を締結する能力を制限していると懸念している。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、検索結果ページに掲載される第三者サービスが自社サービスと比較して公正かつ非差別的に扱われることを義務化している。Google検索では、グーグルの「Google Shopping」「Google Flights」「Google Hotels」等のバーティカル検索サービスが、同様のライバルサービスに対する自社優遇につながる可能性があるかどうかを調査する。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、ユーザーがゲートキーパーのプラットフォーム上で、当該ゲートキーパー以外のサービスを同等に選択できるようにすることを義務化している。アップルは、iPhoneやiPadで、Safariを優遇している可能性があるとみている。特に、iOS上のあらゆるソフトウェアアプリケーションをエンドユーザーが容易にアンインストールできるようにすること、iOSのデフォルト設定を容易に変更できるようにすること、iPhone上のブラウザや検索エンジン等、別のデフォルトサービスを効果的かつ容易に選択できるようにするための選択画面をユーザーに表示することを要求している。

 DMAは、ゲートキーパーに対し、異なるコア・プラットフォーム・サービス間でユーザーの個人データを結合または相互利用しようとする場合に、ユーザーから同意を得ることを義務付けている。メタ・プラットフォームズは、「有料か同意か」という二者択一のモデルによって、利用者が同意しない場合の実質的な代替手段を提供せず、ゲートキーパーが個人データを囲い込んでいると可能性があるとみている。

 さらに欧州委員会は、アップルの代替アプリストアに対する新たな料金体系と、アマゾンのマーケットプレイスにおけるランキング慣行に関し、事前調査を開始したことも明らかにした。欧州委員会は、ゲートキーパーとして指定されている6社のうちバイトダンスを除く、アルファベット、アマゾン、アップル、メタ・プラットフォームズ、マイクロソフトの5社に対し、DMA遵守に関連する特定の文書を廃棄せず、保持するよう命じた。

 正式調査の結果、違反性があったと判断されれば、欧州委員会は当該企業のグローバル売上の最大10%の制裁金を科すことができ、違反が継続された場合には最大20%の制裁金を科すことができる。組織的な違反があった場合には、ゲートキーパーに対し、事業またはその一部を売却することを義務付けたり、ゲートキーパーに対し、組織的な違反に関連する追加的なサービスの取得を禁止する等の追加的な救済措置を採ることもできる。

 欧州委員会は同日、メタ・プラットフォームズに対し、Facebook Messengerに関する相互運用義務を順守するため猶予期間を6ヶ月延長する措置も認めた。同社が要請を申請していた。

【参照ページ】Commission opens non-compliance investigations against Alphabet, Apple and Meta under the Digital Markets Act

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