Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs

【国際】PRI、インパクト投資の概念整理レポート発表。投資領域定義、インパクト測定KPI等

 国連責任投資原則(PRI)は8月20日、アセットオーナーや運用会社向けにインパクト投資の動向や考え方を整理したレポートを発表した。インパクト投資に対する関心が高まり、運用資産額も増える中、インパクト投資に対する共通理解があるとは言い難い状況にある。PRIは、考え方を整理することで、さらにインパクト投資を増やしていきたい考え。レポート作成では、インパクト投資推進団体GIINも協力した。

 PRIによると、2016年に450以上の機関投資家がインパクト投資を実施しており、運用資産額は1.3兆米ドル(約143兆円)。インパクト投資分野の金融商品は増え続けており、今後さらに投資額が増加することが予想されている。それに伴い、FTSEやMSCI等のデータプロバイダーも、通常の一般的なESG慣行のスコアリングだけでなく、企業がもたらすインパクトの評価にも乗り出そうとしている。同様に、GIIN等の業界機関もインパクト測定のためのKPIや格付ツールを整備しつつある。

 一方、インパクト投資に対してはいくつかの潮流がある。セオリー・オブ・チェンジ概念に則った目的志向企業への伝統的なインパクト投資や、製品やサービスが社会や環境に対して良い影響を与える中堅または大企業に対するメインストリーム型の投資手法がすでに生まれてきている。GIIN等の団体は、前者の潮流における評価ツール等を開発してきているが、一方で後者についてはあまり整理がなされてこなかった。そのため、今回のレポートは、特に後者の潮流に焦点を当て、大企業や中堅企業に対するインパクト投資を主眼に置いた。その中には上場企業と非上場企業の双方が含まれる。

 同レポートでは、インパクト投資を整理するに当たり、国連持続可能な開発目標(SDGs)とPRI報告フレームワークの2つを用い、10のテーマ型投資分野を特定した。10テーマとは、省エネ、グリーンビルディング、再生可能エネルギー、持続可能な農業、持続可能な林業、水、低所得者向け住宅、教育、医療、インクルーシブ・ファイナンス。各々のテーマについて、インパクト投資を名乗る上で達成すべき基準、具体的な投資事業領域、インパクト測定すべきKPIをまとめた。

 PRIは、今回のレポートで整理されたものは、業界スタンダードやフレームワークではなく、あくまで既存の情報を整理したものと位置づけている。

【参照ページ】IMPACT INVESTING MARKET MAP

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 国連責任投資原則(PRI)は8月20日、アセットオーナーや運用会社向けにインパクト投資の動向や考え方を整理したレポートを発表した。インパクト投資に対する関心が高まり、運用資産額も増える中、インパクト投資に対する共通理解があるとは言い難い状況にある。PRIは、考え方を整理することで、さらにインパクト投資を増やしていきたい考え。レポート作成では、インパクト投資推進団体GIINも協力した。

 PRIによると、2016年に450以上の機関投資家がインパクト投資を実施しており、運用資産額は1.3兆米ドル(約143兆円)。インパクト投資分野の金融商品は増え続けており、今後さらに投資額が増加することが予想されている。それに伴い、FTSEやMSCI等のデータプロバイダーも、通常の一般的なESG慣行のスコアリングだけでなく、企業がもたらすインパクトの評価にも乗り出そうとしている。同様に、GIIN等の業界機関もインパクト測定のためのKPIや格付ツールを整備しつつある。

 一方、インパクト投資に対してはいくつかの潮流が

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 国連責任投資原則(PRI)は8月20日、アセットオーナーや運用会社向けにインパクト投資の動向や考え方を整理したレポートを発表した。インパクト投資に対する関心が高まり、運用資産額も増える中、インパクト投資に対する共通理解があるとは言い難い状況にある。PRIは、考え方を整理することで、さらにインパクト投資を増やしていきたい考え。レポート作成では、インパクト投資推進団体GIINも協力した。

 PRIによると、2016年に450以上の機関投資家がインパクト投資を実施しており、運用資産額は1.3兆米ドル(約143兆円)。インパクト投資分野の金融商品は増え続けており、今後さらに投資額が増加することが予想されている。それに伴い、FTSEやMSCI等のデータプロバイダーも、通常の一般的なESG慣行のスコアリングだけでなく、企業がもたらすインパクトの評価にも乗り出そうとしている。同様に、GIIN等の業界機関もインパクト測定のためのKPIや格付ツールを整備しつつある。

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 PRIによると、2016年に450以上の機関投資家がインパクト投資を実施しており、運用資産額は1.3兆米ドル(約143兆円)。インパクト投資分野の金融商品は増え続けており、今後さらに投資額が増加することが予想されている。それに伴い、FTSEやMSCI等のデータプロバイダーも、通常の一般的なESG慣行のスコアリングだけでなく、企業がもたらすインパクトの評価にも乗り出そうとしている。同様に、GIIN等の業界機関もインパクト測定のためのKPIや格付ツールを整備しつつある。

 一方、インパクト投資に対してはいくつかの潮流がある。セオリー・オブ・チェンジ概念に則った目的志向企業への伝統的なインパクト投資や、製品やサービスが社会や環境に対して良い影響を与える中堅または大企業に対するメインストリーム型の投資手法がすでに生まれてきている。GIIN等の団体は、前者の潮流における評価ツール等を開発してきているが、一方で後者についてはあまり整理がなされてこなかった。そのため、今回のレポートは、特に後者の潮流に焦点を当て、大企業や中堅企業に対するインパクト投資を主眼に置いた。その中には上場企業と非上場企業の双方が含まれる。

 同レポートでは、インパクト投資を整理するに当たり、国連持続可能な開発目標(SDGs)とPRI報告フレームワークの2つを用い、10のテーマ型投資分野を特定した。10テーマとは、省エネ、グリーンビルディング、再生可能エネルギー、持続可能な農業、持続可能な林業、水、低所得者向け住宅、教育、医療、インクルーシブ・ファイナンス。各々のテーマについて、インパクト投資を名乗る上で達成すべき基準、具体的な投資事業領域、インパクト測定すべきKPIをまとめた。

 PRIは、今回のレポートで整理されたものは、業界スタンダードやフレームワークではなく、あくまで既存の情報を整理したものと位置づけている。

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