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【金融】2019年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国~

 グリーンボンド・ガイドライン策定の国際NGOの英CBI(気候債券イニシアチブ)は2月6日、2019年の世界のグリーンボンド発行統計レポート「Green Bond Highlights 2019」を発行した。CBI基準に適合するグリーンボンド発行額は世界全体で2,577億米ドル(約28.3兆円)。国別では例年通り、米国が513億米ドル(約5.6兆円)で首位。

【参考】【金融】2018年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜
【参考】【金融】2017年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜

 CBIのグリーンボンド基準では、調達資金使途の95%以上をCBIが定める環境関連用途に用いる必要がある。また発行時にセカンドオピニオン等の第三者評価を受けなければならない。CBIには「CBIグリーンボンド認証」制度があるが、同認証を受けていないグリーンボンドもCBIが情報収集しており、CBIがCBI基準に適合すると判断すれば統計に加えられている。

 2019年の発行額は2,577億米ドルで、2018 年の最終値1,706億米ドルから51%増と大幅に伸びた。発行体ベースでは、496の発行体が1,788本のグリーンボンドを発行。初めて発行した発行体は250あり、発行額は全体の約26%を占める678億米ドル(約7.5兆円)。また、CBI認証グリーンボンドの発行額は累計1,000億米ドル(約11兆円)に達した。

 地域別の発行額では、欧州が前年比成長率74%増と躍進を遂げ、北米とアジア太平洋はそれぞれ46%と29%増。アフリカと中南米も進展し、特に中南米は発行額、発行国、発行数、発行体の多様性の面で、過去最高を記録した。

 国別の発行額では、例年通り米国、中国、フランスが上位。3ヵ国だけで全体の44%を占めた。次にドイツ、オランダ、スウェーデン、日本が続き、日本は前年の11位から7位へ上がった。またアジア3カ国目として韓国(12位)が初めて登場した。


(出所)CBI

 発行体種別毎の発行額では、事業会社の発行が大きく増えた。その他、グリーンボンド国債、グリーンボンド機関債も伸びている。発行額世界最大は、不動産ローン公団の米ファニー・メイ。2位が、ドイツの政府系金融機関KfW。3位がオランダ財務省のグリーンボンド国債。


(出所)CBI

 証券会社の引受額ランキングでは、仏クレディ・アグリコルが首位。その後、BNPパリバ、HSBC、バンク・オブ・アメリカと続いた。


(出所)CBI

 2020年の発行額について、CBIは3,000億(約32.9兆円)から4,500億米ドル(約49.4兆円)と予想している。CBIは、2021年か2022年にはグリーンボンド市場が1兆米ドル(約109兆円)規模に達すると見立てている。

【参照ページ】Green Bond Highlights 2019: Behind the Headline Numbers: Climate Bonds Market Analysis of a record year

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 グリーンボンド・ガイドライン策定の国際NGOの英CBI(気候債券イニシアチブ)は2月6日、2019年の世界のグリーンボンド発行統計レポート「Green Bond Highlights 2019」を発行した。CBI基準に適合するグリーンボンド発行額は世界全体で2,577億米ドル(約28.3兆円)。国別では例年通り、米国が513億米ドル(約5.6兆円)で首位。

【参考】【金融】2018年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜
【参考】【金融】2017年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜

 CBIのグリーンボンド基準では、調達資金使途の95%以上をCBIが定める環境関連用途に用いる必要がある。また発行時にセカンドオピニオン等の第三者評価を受けなければならない。CBIには「CBIグリーンボンド認証」制度があるが、同認証を受けていないグリーンボンドもCBIが情報収集しており、CBIがCBI基準に適合すると判断すれば統計に加えられている。

 2019年の発行額は

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 グリーンボンド・ガイドライン策定の国際NGOの英CBI(気候債券イニシアチブ)は2月6日、2019年の世界のグリーンボンド発行統計レポート「Green Bond Highlights 2019」を発行した。CBI基準に適合するグリーンボンド発行額は世界全体で2,577億米ドル(約28.3兆円)。国別では例年通り、米国が513億米ドル(約5.6兆円)で首位。

【参考】【金融】2018年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜
【参考】【金融】2017年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜

 CBIのグリーンボンド基準では、調達資金使途の95%以上をCBIが定める環境関連用途に用いる必要がある。また発行時にセカンドオピニオン等の第三者評価を受けなければならない。CBIには「CBIグリーンボンド認証」制度があるが、同認証を受けていないグリーンボンドもCBIが情報収集しており、CBIがCBI基準に適合すると判断すれば統計に加えられている。

 2019年の発行額は

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 グリーンボンド・ガイドライン策定の国際NGOの英CBI(気候債券イニシアチブ)は2月6日、2019年の世界のグリーンボンド発行統計レポート「Green Bond Highlights 2019」を発行した。CBI基準に適合するグリーンボンド発行額は世界全体で2,577億米ドル(約28.3兆円)。国別では例年通り、米国が513億米ドル(約5.6兆円)で首位。

【参考】【金融】2018年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜
【参考】【金融】2017年 世界グリーンボンド市場の概況 〜発行額首位は米国、2位中国〜

 CBIのグリーンボンド基準では、調達資金使途の95%以上をCBIが定める環境関連用途に用いる必要がある。また発行時にセカンドオピニオン等の第三者評価を受けなければならない。CBIには「CBIグリーンボンド認証」制度があるが、同認証を受けていないグリーンボンドもCBIが情報収集しており、CBIがCBI基準に適合すると判断すれば統計に加えられている。

 2019年の発行額は2,577億米ドルで、2018 年の最終値1,706億米ドルから51%増と大幅に伸びた。発行体ベースでは、496の発行体が1,788本のグリーンボンドを発行。初めて発行した発行体は250あり、発行額は全体の約26%を占める678億米ドル(約7.5兆円)。また、CBI認証グリーンボンドの発行額は累計1,000億米ドル(約11兆円)に達した。

 地域別の発行額では、欧州が前年比成長率74%増と躍進を遂げ、北米とアジア太平洋はそれぞれ46%と29%増。アフリカと中南米も進展し、特に中南米は発行額、発行国、発行数、発行体の多様性の面で、過去最高を記録した。

 国別の発行額では、例年通り米国、中国、フランスが上位。3ヵ国だけで全体の44%を占めた。次にドイツ、オランダ、スウェーデン、日本が続き、日本は前年の11位から7位へ上がった。またアジア3カ国目として韓国(12位)が初めて登場した。


(出所)CBI

 発行体種別毎の発行額では、事業会社の発行が大きく増えた。その他、グリーンボンド国債、グリーンボンド機関債も伸びている。発行額世界最大は、不動産ローン公団の米ファニー・メイ。2位が、ドイツの政府系金融機関KfW。3位がオランダ財務省のグリーンボンド国債。


(出所)CBI

 証券会社の引受額ランキングでは、仏クレディ・アグリコルが首位。その後、BNPパリバ、HSBC、バンク・オブ・アメリカと続いた。


(出所)CBI

 2020年の発行額について、CBIは3,000億(約32.9兆円)から4,500億米ドル(約49.4兆円)と予想している。CBIは、2021年か2022年にはグリーンボンド市場が1兆米ドル(約109兆円)規模に達すると見立てている。

【参照ページ】Green Bond Highlights 2019: Behind the Headline Numbers: Climate Bonds Market Analysis of a record year

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