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【日本】東証、カーボン・クレジット市場を正式開設。経産省から補助金最大1.8億円

 日本取引所グループは10月11日、東京証券取引所にカーボン・クレジット市場を開設したと発表した。同日売買を開始した。初日取引では3,689tの売買が成立した。

 東京証券取引所は、経済産業省からの委託事業として、カーボン・クレジット市場の実証を、2022年9月22日に開始し、2023年1月31日に終了していた。今回正式に市場を開設した形。

 同市場の参加者は、債務超過でない法人や地方自治体、任意団体であれば、基本的にどこでも「カーボン・クレジット市場参加者」の登録を受けることができる。登録を受けるためには、J-クレジット登録簿システムに開設された権限「口座保有者」の口座を開設しておかなければならない。

 同市場は、実証時と同じく1日2回約定。約定タイミングは11:00と15:00。指値注文のみで価格優先で約定される。決算日は約定成立から6営業日(T+5)。取引対象はJ-クレジットのみ。売買単位は1t。呼値の単位は1円。

 市場の売買区分は「省エネ」「再生可能エネルギー(電力)」「再生可能エネルギー(熱)」「森林」「その他」の5つに区分されている。スコープ2の削減では、電力は「再生可能エネルギー(電力)」、熱では「再生可能エネルギー(熱)」を選んで買うことできるようになっている。科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)に基づく吸収・除去系クレジットは、「森林」のみが該当する。

 初日の約定では、「森林」の価格が比較的高かった。この傾向は実証時にも確認されていた。売買高では、「再生可能エネルギー(電力)」が多く、スコープ2での削減用に需要が旺盛とみられる。


(出所)日本取引所グループ

 同市場は、経済産業省から委託事業「カーボン・クレジット市場の取引活性化等事業」の事業者として採択される形で運営されている。同事業の予算規模は最大1.8億円で、国から日本取引所グループに補助金が支払われる。 

【参照ページ】カーボン・クレジット市場の開設と売買開始について
【参照ページ】カーボン・クレジット市場の市場開設日の売買状況について
【参照ページ】令和5年度グリーン・トランスフォーメーションリーグ運営事業費(カーボン・クレジット市場の取引活性化等事業)に係る委託先の公募について

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 日本取引所グループは10月11日、東京証券取引所にカーボン・クレジット市場を開設したと発表した。同日売買を開始した。初日取引では3,689tの売買が成立した。

 東京証券取引所は、

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 日本取引所グループは10月11日、東京証券取引所にカーボン・クレジット市場を開設したと発表した。同日売買を開始した。初日取引では3,689tの売買が成立した。

 東京証券取引所は、

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 東京証券取引所は、経済産業省からの委託事業として、カーボン・クレジット市場の実証を、2022年9月22日に開始し、2023年1月31日に終了していた。今回正式に市場を開設した形。

 同市場の参加者は、債務超過でない法人や地方自治体、任意団体であれば、基本的にどこでも「カーボン・クレジット市場参加者」の登録を受けることができる。登録を受けるためには、J-クレジット登録簿システムに開設された権限「口座保有者」の口座を開設しておかなければならない。

 同市場は、実証時と同じく1日2回約定。約定タイミングは11:00と15:00。指値注文のみで価格優先で約定される。決算日は約定成立から6営業日(T+5)。取引対象はJ-クレジットのみ。売買単位は1t。呼値の単位は1円。

 市場の売買区分は「省エネ」「再生可能エネルギー(電力)」「再生可能エネルギー(熱)」「森林」「その他」の5つに区分されている。スコープ2の削減では、電力は「再生可能エネルギー(電力)」、熱では「再生可能エネルギー(熱)」を選んで買うことできるようになっている。科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)に基づく吸収・除去系クレジットは、「森林」のみが該当する。

 初日の約定では、「森林」の価格が比較的高かった。この傾向は実証時にも確認されていた。売買高では、「再生可能エネルギー(電力)」が多く、スコープ2での削減用に需要が旺盛とみられる。


(出所)日本取引所グループ

 同市場は、経済産業省から委託事業「カーボン・クレジット市場の取引活性化等事業」の事業者として採択される形で運営されている。同事業の予算規模は最大1.8億円で、国から日本取引所グループに補助金が支払われる。 

【参照ページ】カーボン・クレジット市場の開設と売買開始について
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