【国際】Verra、クレジットの除去理由に「企業排出インベントリー会計」追加。インセット可能に

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　国際的なカーボンオフセット基準管理団体米Verraは10月12日、Verraレジストリーの「除却理由」のカテゴリーに「企業排出インベントリー会計」という新たな選択肢を追加したと発表した。カーボンオフセットではなくスコープ3削減のために活用できるようにした。

　昨今、

　国際的なカーボンオフセット基準管理団体米Verraは10月12日、Verraレジストリーの「除却理由」のカテゴリーに「企業排出インベントリー会計」という新たな選択肢を追加したと発表した。カーボンオフセットではなくスコープ3削減のために活用できるようにした。

　昨今、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ（SBTi）のネットゼロ・スタンダードを始め、スコープ3での削減を進める動きが強まってきている。特にSBTiのFLAGガイダンスでは、サプライチェーン外で創出されたカーボンクレジットをカーボンオフセットに活用するのではなく、サプライチェーン内で創出されたカーボンクレジットをスコープ3削減のために用いることを認めているため、当該用途の需要が生まれてきている。サプライチェーン内でのクレジットの活用は「カーボンインセット」とも呼ばれている。

　Verraは近々、「スコープ3プログラム」を開始する予定。同制度では、カーボンインセットでのクレジット活用を、「企業排出インベントリー会計」として排出削減と除去の保証フレームワークを提示していく考え。これにより、一つのクレジットが、インセットとオフセットの二重計上（ダブルカウント）される事態を防ぐ。

　Verraは「スコープ3プログラム」が正式発足するまでの期間、既存のVCSプログラムの一環として「企業排出インベントリー会計」による自主的な活用をできるようにする。但し、あくまで「自主的な活用」であり、Verraとして検証したことを示すものではないことを強調。企業は独自に保証を受けるべきとの考えを示唆した。また排出量の表記については、GHGプロトコルのFLAGガイダンスに準拠して開示するよう伝えた。

【参照ページ】New “Retirement Reason” Option in Verra Registry