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【国際】GPIF等アセットオーナー会合、日本上場企業にISSB完全準拠望む。PBR1倍割れにも言及

 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1月11日、同機関が共同幹事を務めるグローバル・アセットオーナーフォーラムの第6回会合の概要を公表した。会合は10月3日に東京で開催された。

 現在の共同幹事は、GPIFの他、カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)とカリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)。出席したアセットオーナーは他に、蘭APG、ノルウェー銀行投資マネジメント部門(NGIM)、テマセク・ホールディングス、豪HESTA。

 情報開示に関する日本企業への期待では、迅速な開示と英訳の公表を求める声が多かった。また、一冊の報告書については、ガバナンスのフレームワーク、取締役構成と独立性、役員報酬と業績連動報酬の内容、報酬体系のKPI、経営戦略と達成に向けたCAPEX及びOPEXの説明、気候変動のような重要リスクとネットゼロに向けたアクションを簡潔に求める声が上がった。移行計画(トランジション・プラン)等の詳細開示は、別の公表物での開示でも可とした。

 また、日本企業の株主総会の時期が集中しており、事前に資料を精読することが難しいため、議決権助言会社に頼らざるを得ないという声もあった。

 IFRSの国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のIFRS S1とS2については、そのまま準拠した開示を推奨。日本ではSSBJが日本の法定ルールを制定中だが、ISSB基準に忠実に準拠するよう求める声があった。法域特有の事情については、恒久的ではなく、あくまで一時的な救済措置として扱うべきとした。S2については、TCFDの要素が引き継がれており、TCFDではなくS2を参照するほうが適切との声もあった。

 さらに、PBRが1倍を下回っている企業が極めて多いことも話題になり、東京証券取引所の資本コストに関する要請を支持した。

【参照ページ】第6回 グローバル・アセットオーナーフォーラムの概要

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 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1月11日、同機関が共同幹事を務めるグローバル・アセットオーナーフォーラムの第6回会合の概要を公表した。会合は10月3日に東京で開催された。

 現在の共同幹事は、

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 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1月11日、同機関が共同幹事を務めるグローバル・アセットオーナーフォーラムの第6回会合の概要を公表した。会合は10月3日に東京で開催された。

 現在の共同幹事は、

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 年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は1月11日、同機関が共同幹事を務めるグローバル・アセットオーナーフォーラムの第6回会合の概要を公表した。会合は10月3日に東京で開催された。

 現在の共同幹事は、GPIFの他、カリフォルニア州職員退職年金基金(CalPERS)とカリフォルニア州教職員退職年金基金(CalSTRS)。出席したアセットオーナーは他に、蘭APG、ノルウェー銀行投資マネジメント部門(NGIM)、テマセク・ホールディングス、豪HESTA。

 情報開示に関する日本企業への期待では、迅速な開示と英訳の公表を求める声が多かった。また、一冊の報告書については、ガバナンスのフレームワーク、取締役構成と独立性、役員報酬と業績連動報酬の内容、報酬体系のKPI、経営戦略と達成に向けたCAPEX及びOPEXの説明、気候変動のような重要リスクとネットゼロに向けたアクションを簡潔に求める声が上がった。移行計画(トランジション・プラン)等の詳細開示は、別の公表物での開示でも可とした。

 また、日本企業の株主総会の時期が集中しており、事前に資料を精読することが難しいため、議決権助言会社に頼らざるを得ないという声もあった。

 IFRSの国際サステナビリティ基準審議会(ISSB)のIFRS S1とS2については、そのまま準拠した開示を推奨。日本ではSSBJが日本の法定ルールを制定中だが、ISSB基準に忠実に準拠するよう求める声があった。法域特有の事情については、恒久的ではなく、あくまで一時的な救済措置として扱うべきとした。S2については、TCFDの要素が引き継がれており、TCFDではなくS2を参照するほうが適切との声もあった。

 さらに、PBRが1倍を下回っている企業が極めて多いことも話題になり、東京証券取引所の資本コストに関する要請を支持した。

【参照ページ】第6回 グローバル・アセットオーナーフォーラムの概要

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