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【国際】SDGs達成に向けてサステナビリティ報告の質向上を。UNEP報告書

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 UNEP(国連環境計画)は11月12日、ドイツのベルリンで開催された”Reporting 3.0 Conference“の中で、企業らのサステナビリティ報告の現状と課題についてまとめた最新の報告書、”Raising the Bar – Advancing Environmental Disclosure in Sustainability Reporting“を公表した。

 同報告書の中で、UNEPは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実現に向けて企業に対してサステナビリティ活動および情報開示の質を今一度再確認するように求めた。UNEPは、企業らは自社が環境に与えている影響の規模や程度を正確にレポーティングに反映することに失敗しているとしたうえで、調査対象企業108社のうち、地球の気温上昇を2度未満に抑える上で必要となる科学的根拠に基づいて温室効果ガス排出削減目標を設定している企業は9社しかなかったと指摘した。

 UNEPによると、108社のサステナビリティ報告は、主として温室効果ガス排出(95%)、エネルギー(83%)、水(81%)、マテリアル・廃棄(75%)の4分野に焦点を当てているものの、それらの報告の質は不十分で、資源や材料の利用が環境やコミュニティに与えている全ての影響を反映できていないという。同報告書は特に「水」と「資源」の利用に関してより積極的な活動および説明責任を促しており、加えて、科学的根拠に基づくサステナビリティ目標の設定を求めている。

 UNEPは現状のサステナビリティ報告を取り巻く課題として、マテリアリティ特定と保証手段の調和および強化の必要性、サプライヤーなどのバリューチェーン上流から下流のステークホルダーまでを巻き込んだ協働によるサステナビリティ報告の必要性、そしてサステナビリティ・コンテクストの原則(自社のパフォーマンスを環境や社会資源の制限や需要といったコンテクストの中で示す)がほとんど活用されていない点を挙げている。

 2つ目のバリューチェーンの協働については、サステナビリティ報告を現状の一方向の形式から、あらゆる関連ステークホルダーに対するより広範囲で多方向な、かつダイナミックで現在進行形のコミュニケーションへと移行する必要性を指摘している。

 また、同報告書はサステナビリティ報告の質に最も強い影響力を持つ重要なステークホルダーとして、「長期投資家」「証券取引所」「政府」「バリューチェーン上で協働する企業」の4つを挙げている。また、今回の調査には含まれていないものの、UNEPは市民団体やNGOも多大な影響力を持ちうる重要なステークホルダーとして挙げている。

 今年の9月にはニューヨークで2030年に向けたSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、12月にはパリCOP21が「パリ協定」の合意が実現されるなど、世界各国の政府は地球全体のサステナビリティ向上に向けた道筋をしっかりとつけた。次は、各企業が目標の達成に向けてステークホルダーと協働しながら具体的な取り組みを進めていく番だ。自社のサステナビリティ活動を進化させる上でも、ステークホルダーと効果的なコミュニケーションを取る上でも鍵を握るのは「報告」活動だ。

 科学的根拠に基づく目標設定やバリューチェーン全体における影響の特定など、サステナビリティ報告に求められる質は年々高まりつつあるが、企業らはそれを機会と捉え、自社の報告を改善・進化させられるかどうかが問われている。Reporting 3.0 Conferenceの当日の様子は下記からどうぞ。

【レポードダウンロード】Raising the Bar – Advancing Environmental Disclosure in Sustainability Reporting
【参照リリース】Raising the Bar on Corporate Sustainability Reporting to Meet Ecological Challenges Globally
【団体サイト】UNEP
【関連サイト】Reporting 3.0 Conference

 UNEP(国連環境計画)は11月12日、ドイツのベルリンで開催された”Reporting 3.0 Conference“の中で、企業らのサステナビリティ報告の現状と課題についてまとめた最新の報告書、”Raising the Bar – Advancing Environmental Disclosure in Sustainability Reporting“を公表した。

 同報告書の中で、UNEPは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実現に向けて企業に対してサステナビリティ活動および情報開示の質を今一度再確認するように求めた。UNEPは、企業らは自社が環境に与えている影響の規模や程度を正確にレポーティングに反映することに失敗しているとしたうえで、調査対象企業108社のうち、地球の気温上昇を2度未満に抑える上で必要となる科学的根拠に基づいて温室効果ガス排出削減目標を設定している企業は9社しかなかったと指摘した。

 UNEPによると、108社のサステナビリティ報告は、主として温室効果ガス排出(95%)、エネルギー(83%)、水(81%)、マテリアル・廃棄(75%)の4分野に焦点を当てているものの、それらの報告の質は不十分で、資源や材料の利用が環境やコミュニティに与えている全ての影響を反映できていないという。同報告書は特に「水」と「資源」の利用に関してより積極的な活動および説明責任を促しており、加えて、科学的根拠に基づくサステナビリティ目標の設定を求めている。

 UNEPは現状のサステナビリティ報告を取り巻く課題として、マテリアリティ特定と保証手段の調和および強化の必要性、サプライヤーなどのバリューチェーン上流から下流のステークホルダーまでを巻き込んだ協働によるサステナビリティ報告の必要性、そしてサステナビリティ・コンテクストの原則(自社のパフォーマンスを環境や社会資源の制限や需要といったコンテクストの中で示す)がほとんど活用されていない点を挙げている。

 2つ目のバリューチェーンの協働については、サステナビリティ報告を現状の一方向の形式から、あらゆる関連ステークホルダーに対するより広範囲で多方向な、かつダイナミックで現在進行形のコミュニケーションへと移行する必要性を指摘している。

 また、同報告書はサステナビリティ報告の質に最も強い影響力を持つ重要なステークホルダーとして、「長期投資家」「証券取引所」「政府」「バリューチェーン上で協働する企業」の4つを挙げている。また、今回の調査には含まれていないものの、UNEPは市民団体やNGOも多大な影響力を持ちうる重要なステークホルダーとして挙げている。

 今年の9月にはニューヨークで2030年に向けたSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、12月にはパリCOP21が「パリ協定」の合意が実現されるなど、世界各国の政府は地球全体のサステナビリティ向上に向けた道筋をしっかりとつけた。次は、各企業が目標の達成に向けてステークホルダーと協働しながら具体的な取り組みを進めていく番だ。自社のサステナビリティ活動を進化させる上でも、ステークホルダーと効果的なコミュニケーションを取る上でも鍵を握るのは「報告」活動だ。

 科学的根拠に基づく目標設定やバリューチェーン全体における影響の特定など、サステナビリティ報告に求められる質は年々高まりつつあるが、企業らはそれを機会と捉え、自社の報告を改善・進化させられるかどうかが問われている。Reporting 3.0 Conferenceの当日の様子は下記からどうぞ。

【レポードダウンロード】Raising the Bar – Advancing Environmental Disclosure in Sustainability Reporting
【参照リリース】Raising the Bar on Corporate Sustainability Reporting to Meet Ecological Challenges Globally
【団体サイト】UNEP
【関連サイト】Reporting 3.0 Conference

 UNEP(国連環境計画)は11月12日、ドイツのベルリンで開催された”Reporting 3.0 Conference“の中で、企業らのサステナビリティ報告の現状と課題についてまとめた最新の報告書、”Raising the Bar – Advancing Environmental Disclosure in Sustainability Reporting“を公表した。

 同報告書の中で、UNEPは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実現に向けて企業に対してサステナビリティ活動および情報開示の質を今一度再確認するように求めた。UNEPは、企業らは自社が環境に与えている影響の規模や程度を正確にレポーティングに反映することに失敗しているとしたうえで、調査対象企業108社のうち、地球の気温上昇を2度未満に抑える上で必要となる科学的根拠に基づいて温室効果ガス排出削減目標を設定している企業は9社しかなかったと指摘した。

 UNEPによると、108社のサステナビリティ報告は、主として温室効果ガス排出(95%)、エネルギー(83%)、水(81%)、マテリアル・廃棄(75%)の4分野に焦点を当てているものの、それらの報告の質は不十分で、資源や材料の利用が環境やコミュニティに与えている全ての影響を反映できていないという。同報告書は特に「水」と「資源」の利用に関してより積極的な活動および説明責任を促しており、加えて、科学的根拠に基づくサステナビリティ目標の設定を求めている。

 UNEPは現状のサステナビリティ報告を取り巻く課題として、マテリアリティ特定と保証手段の調和および強化の必要性、サプライヤーなどのバリューチェーン上流から下流のステークホルダーまでを巻き込んだ協働によるサステナビリティ報告の必要性、そしてサステナビリティ・コンテクストの原則(自社のパフォーマンスを環境や社会資源の制限や需要といったコンテクストの中で示す)がほとんど活用されていない点を挙げている。

 2つ目のバリューチェーンの協働については、サステナビリティ報告を現状の一方向の形式から、あらゆる関連ステークホルダーに対するより広範囲で多方向な、かつダイナミックで現在進行形のコミュニケーションへと移行する必要性を指摘している。

 また、同報告書はサステナビリティ報告の質に最も強い影響力を持つ重要なステークホルダーとして、「長期投資家」「証券取引所」「政府」「バリューチェーン上で協働する企業」の4つを挙げている。また、今回の調査には含まれていないものの、UNEPは市民団体やNGOも多大な影響力を持ちうる重要なステークホルダーとして挙げている。

 今年の9月にはニューヨークで2030年に向けたSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、12月にはパリCOP21が「パリ協定」の合意が実現されるなど、世界各国の政府は地球全体のサステナビリティ向上に向けた道筋をしっかりとつけた。次は、各企業が目標の達成に向けてステークホルダーと協働しながら具体的な取り組みを進めていく番だ。自社のサステナビリティ活動を進化させる上でも、ステークホルダーと効果的なコミュニケーションを取る上でも鍵を握るのは「報告」活動だ。

 科学的根拠に基づく目標設定やバリューチェーン全体における影響の特定など、サステナビリティ報告に求められる質は年々高まりつつあるが、企業らはそれを機会と捉え、自社の報告を改善・進化させられるかどうかが問われている。Reporting 3.0 Conferenceの当日の様子は下記からどうぞ。

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【団体サイト】UNEP
【関連サイト】Reporting 3.0 Conference

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 UNEP(国連環境計画)は11月12日、ドイツのベルリンで開催された”Reporting 3.0 Conference“の中で、企業らのサステナビリティ報告の現状と課題についてまとめた最新の報告書、”Raising the Bar – Advancing Environmental Disclosure in Sustainability Reporting“を公表した。

 同報告書の中で、UNEPは「持続可能な開発のための2030アジェンダ」の実現に向けて企業に対してサステナビリティ活動および情報開示の質を今一度再確認するように求めた。UNEPは、企業らは自社が環境に与えている影響の規模や程度を正確にレポーティングに反映することに失敗しているとしたうえで、調査対象企業108社のうち、地球の気温上昇を2度未満に抑える上で必要となる科学的根拠に基づいて温室効果ガス排出削減目標を設定している企業は9社しかなかったと指摘した。

 UNEPによると、108社のサステナビリティ報告は、主として温室効果ガス排出(95%)、エネルギー(83%)、水(81%)、マテリアル・廃棄(75%)の4分野に焦点を当てているものの、それらの報告の質は不十分で、資源や材料の利用が環境やコミュニティに与えている全ての影響を反映できていないという。同報告書は特に「水」と「資源」の利用に関してより積極的な活動および説明責任を促しており、加えて、科学的根拠に基づくサステナビリティ目標の設定を求めている。

 UNEPは現状のサステナビリティ報告を取り巻く課題として、マテリアリティ特定と保証手段の調和および強化の必要性、サプライヤーなどのバリューチェーン上流から下流のステークホルダーまでを巻き込んだ協働によるサステナビリティ報告の必要性、そしてサステナビリティ・コンテクストの原則(自社のパフォーマンスを環境や社会資源の制限や需要といったコンテクストの中で示す)がほとんど活用されていない点を挙げている。

 2つ目のバリューチェーンの協働については、サステナビリティ報告を現状の一方向の形式から、あらゆる関連ステークホルダーに対するより広範囲で多方向な、かつダイナミックで現在進行形のコミュニケーションへと移行する必要性を指摘している。

 また、同報告書はサステナビリティ報告の質に最も強い影響力を持つ重要なステークホルダーとして、「長期投資家」「証券取引所」「政府」「バリューチェーン上で協働する企業」の4つを挙げている。また、今回の調査には含まれていないものの、UNEPは市民団体やNGOも多大な影響力を持ちうる重要なステークホルダーとして挙げている。

 今年の9月にはニューヨークで2030年に向けたSDGs(持続可能な開発目標)が採択され、12月にはパリCOP21が「パリ協定」の合意が実現されるなど、世界各国の政府は地球全体のサステナビリティ向上に向けた道筋をしっかりとつけた。次は、各企業が目標の達成に向けてステークホルダーと協働しながら具体的な取り組みを進めていく番だ。自社のサステナビリティ活動を進化させる上でも、ステークホルダーと効果的なコミュニケーションを取る上でも鍵を握るのは「報告」活動だ。

 科学的根拠に基づく目標設定やバリューチェーン全体における影響の特定など、サステナビリティ報告に求められる質は年々高まりつつあるが、企業らはそれを機会と捉え、自社の報告を改善・進化させられるかどうかが問われている。Reporting 3.0 Conferenceの当日の様子は下記からどうぞ。

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