Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs

【国際】気候債券イニシアチブ、リンクボンドにもCBS認証付与へ。ウォッシュを防止

 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は9月19日、サステナビリティ・リンクボンド(SLB)に対しても、グリーンボンド基準「気候債券基準(CBS)」認証を発行する制度改正を発表した。従来はグリーンボンドやサステナビリティボンドのように資金使途プロジェクト単位で認証を発行していたが、発行体全体の気候変動への野心的なアクションに対しても発行する。

 CBIは、グリーンウォッシュを避けるため、従来発行体単位のCBS認証付与に消極的な立場だった。特に、サステナビリティ・リンクボンドに関しては、発行体全体の野心的なコミットメントがなくとも、部分的な項目でのSPT設定でSLB発行が可能だったことを課題してきた。

 一方、SLB市場は2,000億米ドル規模にまで発展し、健全性確保の必要性が増加。その中で、昨今、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)のネットゼロ基準での承認企業や、グラスゴー金融同盟(GFANZ)加盟機関のように金融機関でも投融資等の金融商品でのカーボンニュートラルを目指す金融機関も増えてきたことから、今回発行体全体へのCBS認証付与へと舵を切り、むしろ信頼性の高いSLBを認定する制度に打って出た。

 そこで今回、サステナビリティ・リンクボンドへのCBS認証付与について原案を発表。11月4日までパブリックコメントを受け付ける。内容では、現時点でカーボンニュートラルを実現できていなくてもよく、1.5℃目標と整合性のある野心的な削減目標を策定していることが、発行の重要な要素となる。セクターは問わない。

 CBIは、CBS認証を取得したSLBの受付だけでなく、市場全体を健全化させるため、既発債の分類も開始。データベースを構築する。これにより、既発債のうち、どれがCBS基準を満たすのかも可視化される。

 CBIは別途9月14日、これまでグリーンボンドのみを対象としてきた同団体のデータベース「クライメートボンド・グリーンボンド・データベース」に加え、ソーシャルボンドとサステナビリティボンドのデータベース「ソーシャル&サステナビリティボンド・データベース(SnS DB)」も公表していく計画も発表した。

【参照ページ】Standard and Certification Scheme set to expand to Corporate-entities and SLB instruments: Public Consultation Now Open!
【参照ページ】New Social & Sustainability Bond Database: enhanced screening capabilities for full GSS+ market

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 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は9月19日、サステナビリティ・リンクボンド(SLB)に対しても、グリーンボンド基準「気候債券基準(CBS)」認証を発行する制度改正を発表した。従来はグリーンボンドやサステナビリティボンドのように資金使途プロジェクト単位で認証を発行していたが、発行体全体の気候変動への野心的なアクションに対しても発行する。

 CBIは、

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 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は9月19日、サステナビリティ・リンクボンド(SLB)に対しても、グリーンボンド基準「気候債券基準(CBS)」認証を発行する制度改正を発表した。従来はグリーンボンドやサステナビリティボンドのように資金使途プロジェクト単位で認証を発行していたが、発行体全体の気候変動への野心的なアクションに対しても発行する。

 CBIは、

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 国際グリーンボンド基準策定NGO気候債券イニシアチブ(CBI)は9月19日、サステナビリティ・リンクボンド(SLB)に対しても、グリーンボンド基準「気候債券基準(CBS)」認証を発行する制度改正を発表した。従来はグリーンボンドやサステナビリティボンドのように資金使途プロジェクト単位で認証を発行していたが、発行体全体の気候変動への野心的なアクションに対しても発行する。

 CBIは、グリーンウォッシュを避けるため、従来発行体単位のCBS認証付与に消極的な立場だった。特に、サステナビリティ・リンクボンドに関しては、発行体全体の野心的なコミットメントがなくとも、部分的な項目でのSPT設定でSLB発行が可能だったことを課題してきた。

 一方、SLB市場は2,000億米ドル規模にまで発展し、健全性確保の必要性が増加。その中で、昨今、科学的根拠に基づく削減目標イニシアチブ(SBTi)のネットゼロ基準での承認企業や、グラスゴー金融同盟(GFANZ)加盟機関のように金融機関でも投融資等の金融商品でのカーボンニュートラルを目指す金融機関も増えてきたことから、今回発行体全体へのCBS認証付与へと舵を切り、むしろ信頼性の高いSLBを認定する制度に打って出た。

 そこで今回、サステナビリティ・リンクボンドへのCBS認証付与について原案を発表。11月4日までパブリックコメントを受け付ける。内容では、現時点でカーボンニュートラルを実現できていなくてもよく、1.5℃目標と整合性のある野心的な削減目標を策定していることが、発行の重要な要素となる。セクターは問わない。

 CBIは、CBS認証を取得したSLBの受付だけでなく、市場全体を健全化させるため、既発債の分類も開始。データベースを構築する。これにより、既発債のうち、どれがCBS基準を満たすのかも可視化される。

 CBIは別途9月14日、これまでグリーンボンドのみを対象としてきた同団体のデータベース「クライメートボンド・グリーンボンド・データベース」に加え、ソーシャルボンドとサステナビリティボンドのデータベース「ソーシャル&サステナビリティボンド・データベース(SnS DB)」も公表していく計画も発表した。

【参照ページ】Standard and Certification Scheme set to expand to Corporate-entities and SLB instruments: Public Consultation Now Open!
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