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【国際】PRI、信用格付とESGリスクに関する第3弾レポート発表。投資家と格付機関にアクション提示

 国連責任投資原則(PRI)は1月31日、信用リスク評価におけるESG考慮に関する議論についての第3弾レポート「Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings – part 3: from disconnects to action areas」を発表した。今回のレポートは、信用格付会社のESG考慮の現状をまとめた第1弾が、機関投資家と信用格付会社の間にある溝を整理した第2弾に続く、第3弾で、両者の溝の根本原因を探った。

【参考】【国際】PRI、信用格付とESGリスクに関する第2弾レポート発表。検討課題を整理し進捗報告(2018年6月22日)
【参考】【国際】PRI、格付会社と機関投資家の信用リスク評価とESGの関係を分析したレポート発表(2017年7月21日)

 前回の第2弾レポートでは、格付会社と機関投資家の溝として、信用リスクにおける重大ESGの定義、タイムホライゾン、格付会社の組織的対応力、格付会社の方法論の透明性の4つを課題として取り上げた。今回の第3弾は、その後に世界中で実施した投資家-格付会社フォーラムの結果を踏まえ、溝を埋める方向性を分析した。

 現在、PRIの「信用格付ESG声明」に署名している機関投資家は147、信用格付会社が18社。署名した信用格付会社は、そのままPRIの「信用格付イニシアチブ」に参加している。現在の参加信用格付会社は、

  • S&Pグローバル・レーティング(米国)(2016年5月)
  • ムーディーズ・インベスターズ・サービス(米国)(2016年5月)
  • Dagong Global Credit Ratings Group(大公国際資信評価)(中国)(2016年5月)
  • Liberum Ratings(ブラジル)(2016年5月)
  • RAM Ratings(マレーシア)(2016年5月)
  • Scope Ratings(ドイツ)(2016年5月)
  • China Chengxin Credit Management(中国誠信信用管理)(中国)(2016年11月)
  • Golden Credit Rating International(東方金誠国際信用評估)(中国)(2016年11月)
  • Beyond Ratings(フランス)(2017年4月)
  • Rating-Agentur Expert RA(ドイツ)(2017年6月)
  • Axesor Rating(スペイン)(2017年8月)
  • 日本格付研究所(日本)(2017年9月)
  • MicroFinanza Rating(イタリア)(2017年11月)
  • 格付投資情報センター(R&I)(日本)(2017年11月)
  • Spread Ratings(フランス)(2018年1月)
  • JCR Eurasia Rating(フランス)(2018年5月)
  • フィッチ・グループ(英国)(2018年8月)
  • Fedafin(スイス)(2018年8月)

 今回の対話を通じて、両者の溝のいくつかは、両者の目的の違いに関連する「誤解」から生まれていることがわかった。また、機関投資家側は、信用格付会社の最新のアクションを認識していないことが、状況の分断をもたらしていた。また、溝の中には、実際には溝ではなく、双方が協力して解決していかなければ問題であることも見えてきた。

 PRIは、その上で、機関投資家と信用格付会社の双方に対し、取り組みべきアクションを提示した。


(出所)PRI

【参照ページ】The PRI publishes its third report on ESG in credit risk analysis and ratings
【レポート】Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings – part 3: from disconnects to action areas

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 国連責任投資原則(PRI)は1月31日、信用リスク評価におけるESG考慮に関する議論についての第3弾レポート「Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings – part 3: from disconnects to action areas」を発表した。今回のレポートは、信用格付会社のESG考慮の現状をまとめた第1弾が、機関投資家と信用格付会社の間にある溝を整理した第2弾に続く、第3弾で、両者の溝の根本原因を探った。

【参考】【国際】PRI、信用格付とESGリスクに関する第2弾レポート発表。検討課題を整理し進捗報告(2018年6月22日)
【参考】【国際】PRI、格付会社と機関投資家の信用リスク評価とESGの関係を分析したレポート発表(2017年7月21日)

 前回の第2弾レポートでは、格付会社と機関投資家の溝として、信用リスクにおける重大ESGの定義、タイムホライゾン、格付会社の組織的対応力、格付会社の方法論の透明性の4つを課題として取り上げた。今回の第3弾は、

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 国連責任投資原則(PRI)は1月31日、信用リスク評価におけるESG考慮に関する議論についての第3弾レポート「Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings – part 3: from disconnects to action areas」を発表した。今回のレポートは、信用格付会社のESG考慮の現状をまとめた第1弾が、機関投資家と信用格付会社の間にある溝を整理した第2弾に続く、第3弾で、両者の溝の根本原因を探った。

【参考】【国際】PRI、信用格付とESGリスクに関する第2弾レポート発表。検討課題を整理し進捗報告(2018年6月22日)
【参考】【国際】PRI、格付会社と機関投資家の信用リスク評価とESGの関係を分析したレポート発表(2017年7月21日)

 前回の第2弾レポートでは、格付会社と機関投資家の溝として、信用リスクにおける重大ESGの定義、タイムホライゾン、格付会社の組織的対応力、格付会社の方法論の透明性の4つを課題として取り上げた。今回の第3弾は、

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 国連責任投資原則(PRI)は1月31日、信用リスク評価におけるESG考慮に関する議論についての第3弾レポート「Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings – part 3: from disconnects to action areas」を発表した。今回のレポートは、信用格付会社のESG考慮の現状をまとめた第1弾が、機関投資家と信用格付会社の間にある溝を整理した第2弾に続く、第3弾で、両者の溝の根本原因を探った。

【参考】【国際】PRI、信用格付とESGリスクに関する第2弾レポート発表。検討課題を整理し進捗報告(2018年6月22日)
【参考】【国際】PRI、格付会社と機関投資家の信用リスク評価とESGの関係を分析したレポート発表(2017年7月21日)

 前回の第2弾レポートでは、格付会社と機関投資家の溝として、信用リスクにおける重大ESGの定義、タイムホライゾン、格付会社の組織的対応力、格付会社の方法論の透明性の4つを課題として取り上げた。今回の第3弾は、その後に世界中で実施した投資家-格付会社フォーラムの結果を踏まえ、溝を埋める方向性を分析した。

 現在、PRIの「信用格付ESG声明」に署名している機関投資家は147、信用格付会社が18社。署名した信用格付会社は、そのままPRIの「信用格付イニシアチブ」に参加している。現在の参加信用格付会社は、

  • S&Pグローバル・レーティング(米国)(2016年5月)
  • ムーディーズ・インベスターズ・サービス(米国)(2016年5月)
  • Dagong Global Credit Ratings Group(大公国際資信評価)(中国)(2016年5月)
  • Liberum Ratings(ブラジル)(2016年5月)
  • RAM Ratings(マレーシア)(2016年5月)
  • Scope Ratings(ドイツ)(2016年5月)
  • China Chengxin Credit Management(中国誠信信用管理)(中国)(2016年11月)
  • Golden Credit Rating International(東方金誠国際信用評估)(中国)(2016年11月)
  • Beyond Ratings(フランス)(2017年4月)
  • Rating-Agentur Expert RA(ドイツ)(2017年6月)
  • Axesor Rating(スペイン)(2017年8月)
  • 日本格付研究所(日本)(2017年9月)
  • MicroFinanza Rating(イタリア)(2017年11月)
  • 格付投資情報センター(R&I)(日本)(2017年11月)
  • Spread Ratings(フランス)(2018年1月)
  • JCR Eurasia Rating(フランス)(2018年5月)
  • フィッチ・グループ(英国)(2018年8月)
  • Fedafin(スイス)(2018年8月)

 今回の対話を通じて、両者の溝のいくつかは、両者の目的の違いに関連する「誤解」から生まれていることがわかった。また、機関投資家側は、信用格付会社の最新のアクションを認識していないことが、状況の分断をもたらしていた。また、溝の中には、実際には溝ではなく、双方が協力して解決していかなければ問題であることも見えてきた。

 PRIは、その上で、機関投資家と信用格付会社の双方に対し、取り組みべきアクションを提示した。


(出所)PRI

【参照ページ】The PRI publishes its third report on ESG in credit risk analysis and ratings
【レポート】Shifting perceptions: ESG, credit risk and ratings – part 3: from disconnects to action areas

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