Sustainable Japan | 世界のサステナビリティ・ESG投資・SDGs

【国際】国際ホテル業界団体、ネット・ポジティブ戦略発表。認証創設や共同実証プログラム

 ホテル業界のサステナビリティ国際団体サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは5月15日、新たな5カ年「ネット・ポジティブ」戦略を発表した。2030年までに経営にネット・ポジティブ概念を統合することを掲げた。今後具体的な目標や活動を設計していく。

 サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは、英国王チャールズ2世が総裁を務める国際的慈善団体ビジネス・イン・ザ・コミュニティ(BITC)の推進イニシアチブの一つ「International Tourism Partnership(ITP)」を改組し、2020年に独立事前組織として発足した。

 現在の加盟企業は、ヒルトン・ワールドワイド、フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾーツ、ハイアット・ホテルズ&リゾーツ、IHGホテルズ&リゾーツ、マリオット・インターナショナル、アコーホテルズ、ジュメイラ・ホテルズ&リゾーツ、ラディソン・ホテル・グループ、ITCホテル、ソネバ、BWHホテル・グループ、シーザーズ・エンターテインメント、アラベラ・ホスピタリティ、チョイス・ホテルズ、ドイチェ・ホスピタリティ、ドリント・ホテルズ&リゾーツ、イベルドローラ・グループ、Kerten Hospitality、メリオン、Oetker Collection、スカンディック・ホテル、ウィットブレッド、ウィンダム・ホテルズ&リゾーツ。

【参考】【国際】ホテル業界団体ITP、気候変動対応レポート発表。2030年までに原単位66%削減(2017年11月15日)

 サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは2022年3月、環境サステナビリティでのネット・ポジティブを実現するビジョン「Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet」を発表。ホテル不動産、ホテル運営、外部委託業務、サプライチェーンの4つを対象とし、「シンプルな環境アクション」「堅固な環境アクション」「ネットゼロ・インパクト」「ネット・ポジティブ・インパクト」の4つの段階を設定している。

 さらに2023年3月には、「Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet」の第2版を発表し、各4段階で到達すべきレベルを詳細化。世界旅行ツーリズム協議会(WTTF)のホテルサステナビリティ基準、世界観光機関(UNWTO)の観光業気候アクション・グラスゴー宣言、GBTA(グローバル・ビジネストラベル・アソシエーション)の基準、Travalystの宿泊施設基準とも整合させた。

 今回発表した5カ年計画は、具体的にネット・ポジティブを実現させるアクションを定めたもの。まず、常設委員会を設置し、基準策定及び報告制度を整備する。最終的には、ネット・ポジティブ認証制度も構築する。それを支えるナレッジ・パートナー制度も設け、「Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet」のための学習プラットフォーム「ネット・ポジティブ・ホスピタリティ・アカデミー」を創設。各国の研修機関と協働し、専門家や実務家を要請する。その一環として、ビジネス・シミュレーターの開発も進める。

 さらに、先進的企業だけで集う「Hospitality High Ambition Movers」も発足する。同アライアンスの最も野心的な寄付メンバーを集め、大胆なコミットメントとパートナーシップを構築し、集団的な影響力を高める。共同実証プログラムも行う予定。実証プログラムの例では、ドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)のイニシアチブ「公正な移行のためのディーセント・ワーク」の支援を受けた「インベスト・フォー・ジョブズ」を紹介。同プログラムでは、現地サプライヤーの研修、ホテルの指導、公正な雇用、多様性、環境に関するインパクト報告等が盛り込まれている。

【参照ページ】Global Hospitality industry backs bold five-year strategy
【参照ページ】Accelerating the Path to Net Positive Hospitality
【参照ページ】United hospitality industry sets ambitious global vision for sector sustainability
【参照ページ】Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet
【参照ページ】Global hospitality industry releases Net Positive Pathway V2.0 for people, planet, place, and prosperity

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 ホテル業界のサステナビリティ国際団体サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは5月15日、新たな5カ年「ネット・ポジティブ」戦略を発表した。2030年までに経営にネット・ポジティブ概念を統合することを掲げた。今後具体的な目標や活動を設計していく。

 サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは、

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 ホテル業界のサステナビリティ国際団体サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは5月15日、新たな5カ年「ネット・ポジティブ」戦略を発表した。2030年までに経営にネット・ポジティブ概念を統合することを掲げた。今後具体的な目標や活動を設計していく。

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 サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは、英国王チャールズ2世が総裁を務める国際的慈善団体ビジネス・イン・ザ・コミュニティ(BITC)の推進イニシアチブの一つ「International Tourism Partnership(ITP)」を改組し、2020年に独立事前組織として発足した。

 現在の加盟企業は、ヒルトン・ワールドワイド、フォーシーズンズ・ホテルズ&リゾーツ、ハイアット・ホテルズ&リゾーツ、IHGホテルズ&リゾーツ、マリオット・インターナショナル、アコーホテルズ、ジュメイラ・ホテルズ&リゾーツ、ラディソン・ホテル・グループ、ITCホテル、ソネバ、BWHホテル・グループ、シーザーズ・エンターテインメント、アラベラ・ホスピタリティ、チョイス・ホテルズ、ドイチェ・ホスピタリティ、ドリント・ホテルズ&リゾーツ、イベルドローラ・グループ、Kerten Hospitality、メリオン、Oetker Collection、スカンディック・ホテル、ウィットブレッド、ウィンダム・ホテルズ&リゾーツ。

【参考】【国際】ホテル業界団体ITP、気候変動対応レポート発表。2030年までに原単位66%削減(2017年11月15日)

 サステナブル・ホスピタリティ・アライアンスは2022年3月、環境サステナビリティでのネット・ポジティブを実現するビジョン「Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet」を発表。ホテル不動産、ホテル運営、外部委託業務、サプライチェーンの4つを対象とし、「シンプルな環境アクション」「堅固な環境アクション」「ネットゼロ・インパクト」「ネット・ポジティブ・インパクト」の4つの段階を設定している。

 さらに2023年3月には、「Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet」の第2版を発表し、各4段階で到達すべきレベルを詳細化。世界旅行ツーリズム協議会(WTTF)のホテルサステナビリティ基準、世界観光機関(UNWTO)の観光業気候アクション・グラスゴー宣言、GBTA(グローバル・ビジネストラベル・アソシエーション)の基準、Travalystの宿泊施設基準とも整合させた。

 今回発表した5カ年計画は、具体的にネット・ポジティブを実現させるアクションを定めたもの。まず、常設委員会を設置し、基準策定及び報告制度を整備する。最終的には、ネット・ポジティブ認証制度も構築する。それを支えるナレッジ・パートナー制度も設け、「Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet」のための学習プラットフォーム「ネット・ポジティブ・ホスピタリティ・アカデミー」を創設。各国の研修機関と協働し、専門家や実務家を要請する。その一環として、ビジネス・シミュレーターの開発も進める。

 さらに、先進的企業だけで集う「Hospitality High Ambition Movers」も発足する。同アライアンスの最も野心的な寄付メンバーを集め、大胆なコミットメントとパートナーシップを構築し、集団的な影響力を高める。共同実証プログラムも行う予定。実証プログラムの例では、ドイツ連邦経済協力開発省(BMZ)のイニシアチブ「公正な移行のためのディーセント・ワーク」の支援を受けた「インベスト・フォー・ジョブズ」を紹介。同プログラムでは、現地サプライヤーの研修、ホテルの指導、公正な雇用、多様性、環境に関するインパクト報告等が盛り込まれている。

【参照ページ】Global Hospitality industry backs bold five-year strategy
【参照ページ】Accelerating the Path to Net Positive Hospitality
【参照ページ】United hospitality industry sets ambitious global vision for sector sustainability
【参照ページ】Pathway to Net Positive Hospitality for the Planet
【参照ページ】Global hospitality industry releases Net Positive Pathway V2.0 for people, planet, place, and prosperity

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